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エコカー大戦争!

発火事故報道だけではない!?――GM肝入りのエコカー、シボレー「ボルト」が売れない理由

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第106回】 2012年3月21日
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売れていないと言われている
「ボルト」を買いに行ってみた

 「GMシボレー『ボルト』、一時生産休止」。

GMシボレー「ボルト」、販売店にて。  Photo by Kenji Momota

 これは、2012年3月2日、複数の米国メディアが、GM側が明らかにしたとして報じたものだ。生産休止される組立ラインは、米ミシガン州ハムトラック工場。期間は2012年3月19日から4月23日までの5週間。その理由として各メディアは、2011年11月に明るみに出た、同車の発火事故報道の影響による、「ボルト」の販売不振を挙げた。GMの2011年「ボルト」の計画販売数1万台に対して、実売数は7671台と報じられた。だがこの生産休止について、本稿執筆時点では、GM本社のメディア専用ウェブサイトにプレスリリースは掲載されていない。

 そうしたなか筆者は、同車が生産休止になる前の週、2012年3月15日に、居住地である米テキサス州ダラス近郊のGMシボレーディーラーに「ボルト」を買いに行った。正確に言えば、取材半分、買う気半分だ。けっして、冷やかしではない。現在使用しているクルマの1台が近く、リース満期を迎えることもあり、「ボルト」のリースを以前から考えていた。

 「ボルト」にはこれまで数度、メディア関連イベントで試乗しており、「アメ車としては十分完成度が高い」と思っていた。また、「クルマにワケありなのは十分承知の上で、実証試験のつもりで所有するのも悪くかもしれない」という気持ちもあった。訪問したディーラーには現在、「ボルト」の在庫は7台。価格は標準装備車が3万9000ドル(約324万円)、皮張りシートやタッチスクリーン式カーナビなどフル装備車が4万5000ドル(374万円)だった。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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