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2012年5月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
上田惇生

「なぜドラッカーは愛されるのか?」
5年かけて高校を卒業し、大学1年生になった著者が
はじめて出会ったのは『現代の経営』だった。

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ドラッカーを読みたいけど、何から読んだらいいかわからない。そんな声に応えるべく、これまでドラッカー作品の多くを翻訳し、ドラッカー本人からも絶大な信頼を得てきた訳者の上田惇生さんが、最近、「ドラッカーの完全ブックガイド」をまとめた。ドラッカーとはどんな存在なのか、なぜドラッカーはマネジメントに情熱を注いだのか? ひと仕事を終えてまだ興奮冷めやらない上田さんに、改めてドラッカーの魅力を語ってもらった。   

マネジメントだけではない
現代社会最高の哲人

 ドラッカー教授と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか。「もしドラ」ブームを受け、すっかり「マネジメントの人」というイメージが定着してしまっているかもしれません。

 しかし実際は、政治、行政、経済、経営、歴史、哲学、文学、美術、教育、自己実現など、見事なまでに多方面の領域をカバーする、現代社会を読み解く最高の哲人でした。

 1909年11月19日、オーストリアはウィーンに生まれ、2005年11月11日、アメリカ西海岸クレアモントの自宅で96歳の誕生日を目前にその生涯を閉じるまで、単著だけでも40冊、アンソロジーを入れたら50~60冊を超える著作を残しています。

 産業革命が人々の心に与えた影響を目のあたりにし、そして世界を揺さぶる二つの大きな大戦を経て、ドラッカーはよき社会とは何か、一人ひとりの幸せとは何かを追求し続けてきました。

 そして、よき社会を実現するための事業への取り組み方、ものの見方、組織のあり方、仕事の仕方を教えました。マネジメントとは、ほんのその一部にすぎません。

 これらは、政治家や官僚、学者や評論家だけのものではありません。何かをしようとする人全員にとって大事なことだったのです。

 それゆえに、ドラッカーのいう事業とは、ビジネスだけを指すのではありません。「事を起こすこと」「行動を起こすこと」「成し遂げること」を広く含んでいます。ドラッカーは本質的な意味で事業とは何かを教え、事業への取り組みを教えました。

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


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