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金融市場異論百出

薄煕来失脚後の重慶経済の今
日本製品消費の象徴的な一コマ

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2012年6月20日
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 中国内陸部・重慶市の2011年の人口は2919万人、昨年は前年比+16.4%の高成長を見せた。重慶では今年2月以降、政治スキャンダルが勃発し、市トップの薄熙来が失脚。その後の重慶経済を見に先日、出張してみた。

 中国政府は重慶からドイツ、オランダに行く大陸横断高速貨物鉄道を建設中だ。完成すると11日間で欧州まで製品を運べるため、輸出の大基地になる。それを売り文句に重慶は海外企業の大規模工場を次々と誘致してきた。

 とはいえ、海外企業にとっては、今回の政治スキャンダルの決着を見極めないと、新規投資が行いにくい面がある。責任の追及がどのレベルにまで及ぶのか見えなければ、重慶市の役人にアプローチしづらい。また長期的には、都市開発に必要な莫大な資金を捻出し続けられるか、という不安もある。

 しかし、今のところは、重慶の経済に顕著な変調は起きていないようだ。薄熙来の後任に任命された新書記は、中央政府の副総理を兼務している張徳江である。彼は経済政策に関しては、薄熙来の路線を基本的に変更していない。沿岸部経済が減速している中で、重慶経済を失速させるのはまずい、との判断が中央政府にもある。

 重慶でちょうど国際モーターショーが開催されていた。中国のモーターショーは単なる見本市ではなく、大規模な即売会の場でもある。初日の6月6日は、合計1389台が売れた。廉価な中国メーカーも多数ブースを構えているが、初日の販売トップは独アウディだった。60台、10分間に1台という猛烈なペースで売れた。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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