――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター ***  世界の国際金融センター番付では、ロンドン、ニューヨーク、香港がトップ3の常連だ。3都市はいずれも、国境を越えたビジネスを行う上での金融面、人材面、そして物理的なインフラを誇っており、歴史と文化に根ざした世界に開かれた環境を共有している。  しかし、グローバル化が後退している世界では、これら資産の重要性も低下する。3都市はそれぞれナショナリスト色を強めつつある国の中で、国際主義者の拠点という浮いた存在となっている。  3都市はすべて外国人労働者を引き付ける場所だ。