進学塾選びをする際の情報収集と分析のポイント

 具体的な行動プランは、中学受験では進学塾の選択がセットです。その際、「近いから」「皆が通っているから」という理由、あるいは子どもへの過度な期待から、安易な選択をしてしまいがちです。

 中学受験において、“塾選び”は重要です。それにはまず情報を収集・分析する必要があります。

 図1は、偏差値レベル別に首都圏主要塾の合格者比率を示しています。この情報から、志望校レベルによって通うべき塾が異なる可能性がある程度分かります。関西圏や中京圏でも同様のデータがあり、検討に値します。最近勢いがあるのは、東の早稲田アカデミー、西の馬渕教室です。いずれも地域の高校入試で実績を積み、中学入試でも勢力を伸ばしています。

 とはいえ、これだけで判断するのは早計です。データには落とし穴があります。例えば、塾の実績は延べ人数なので、1人の子どもの複数合格や、複数の塾への通学といった重複があるため、数値を鵜呑みにはできません。また、家庭教師などの併用といった図1に表れない要素も存在します。情報の収集と分析は、複数のものを比較考量するのが鉄則です。

 塾で過ごす時間は、子どもの人生の重要な一部です。塾の雰囲気、担当の先生や友達など人との関わりが学習に大きな影響を及ぼします。図2のチェックシートとともに、親子で塾を見学し、実際に話を聞いてみることをお勧めします。