ソーシャルメディアで友人・知人のお祝いごとを見つけて「プレモルを贈ろう」――サントリーが仕掛けるソーシャルギフトアプリサントリーが公開した「お祝いごと管理手帳 KOTOBUKI」

「ザ・プレミアム・モルツ」と言えば、ちょっと特別なシーンに飲んだり、普段お世話になっている方にお歳暮・お中元で贈ったりする贅沢品というイメージがある。

 そんなプレモルを販売するサントリーが新たなブランドイメージを構築しようと、スマートフォンを中心に据えた施策を展開している。

 同社が公開したスマホ向けアプリ「お祝いごと管理手帳 KOTOBUKI」は、友人・知人のお祝いごとを知らせてくれる「おめでとうレーダー」という機能がユニークだ。FacebookやTwitter上でつながった友人の投稿から、ポジティブなもののみを抽出し、一覧化してくれるというもの。

 例えば、「パソコンの調子が悪かったんだけど、自分でなんとかできた!」「帰りのスーパーでおまけしてもらっちゃった!」など、ささやかなことだけれども嬉しくてついつぶやいてしまったような投稿もキャッチ。

「KOTOBUKI お祝い研究所」が全国の男女400名を対象に行った調査によると、96.5%が「タイムリーにお祝いの言葉をかけてくれたひとに対する好感度が上がる」と回答しているが、おめでとうレーダーをチェックすれば、間髪入れずにそれが可能だ。

「お祝いのシーンにプレモル」というメッセージを発信することで、買ってもらえるシーンを増やしたいという思惑があると見られるが、この「KOTOBUKI」アプリはブランディングの施策にとどまらず、話題のO2O(オンラインからオフラインへの誘導)を組み込んで、しっかりと販促にもつなげようという狙いがある。

「コンビニコトブキ」という機能では、アプリ画面からスマートフォンのキャリア決済やクレジット決済でクーポンを購入し、お祝いメッセージと合わせてプレモルを友人に贈ることができる。受信した友人は、コンビニエンスストアでクーポン画面を表示すると「ザ・プレミアム・モルツ」(330ml缶)1缶と引き換えることができる。

 さらに、「コンビニコトブキ」以外にも楽天ギフトと連動し、「ザ・プレミアム・モルツ」の詰め合わせギフトを贈れたり、お祝いに飲みにいくお店を探したりできる「樽生達人の店を探す」機能が用意されており、EC決済や提携店舗への誘導を促す環境が整えられている。

「コンビニコトブキ」の取り組みが成功すれば、プレモルのブランドイメージの転換のみならず、新たな販路の創出にもつながりそうだ。実験的なこの取り組みにドライブをかけるべく、同社は「コンビニコトブキ」利用者を対象に、抽選で2万名に無料で「ザ・プレミアム・モルツ」(330ml缶)1缶を友人に贈れる体験型キャンペーンを実施するなど精力的だ。

(岡 徳之/tadashiku & 5時から作家塾(R)