人気シリーズ『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

精神科医が教える<br />「応援される人」になる方法イラスト:カツヤマケイコ

“応援されたがる人“の間違った習慣

きょうのひとことは
「応援される人になる方法」

まわりの人に応援されるようになるには、どうしたらいいか?

その方法を間違っている人が結構多いんですよね。

普段からまわりの人とコミュニケーションをとって応援してもらいたい、いざというときに助けてもらいたい、そのためにモノをプレゼントする人がいます。

それは、ちょっと違うんですね。

もちろん、まわりの人とのコミュニケーションは大切です。

だからといって、普段から半ば無理やり、コミュニケーションのためのコミュニケーションを図ろうとする必要はないということです。

自分がコミュニケーションをとりたいと思う人と、心のままにお話したりお食事したりしてれば十分です。

「この人によく思われたい」「つながっておきたい」「いざというときのために味方を増やしておきたい」と、打算を含んだコミュニケーションをとっても意味がないということです。

本人は無自覚だとしても、そういう下心が内在していると、まわりの人は敏感に感じとるものです。

近ごろは少なくなったかもしれませんが、お歳暮とかお中元とか、年賀状とか、普段からやりとりのない人に定型的な贈り物をしても、何かあったときに、現実問題として「この人のために動こう」とはならないわけです。

つまり、人と人とのつき合いとか、人を応援したいとか応援されたいとか、そういう思いというのは、定型的なテクニックでどうにかなるものではないのです。

相手のことを大切に想うことで、自然と湧き出てくるものです。

いざというとき、本当に困ったときに、わかるものだったりします。

アテクシにも、パッと思いつく人がいます。

普段はあまり連絡をとっていないのですが、「いま、こんなことですごく困ってるんだけど」と連絡して相談すると、動いてくれるんですよね。

先日も、困ったことがあったとき、久しぶりに連絡した人がいました。

10年くらい前にも困ったときに動いてくれて、助けてくれたことがあったのですが、その後、なかなか連絡をとれていませんでした。

その人に「連絡が全然とれていなかったのに、助けてくれて本当にありがとうございます」と伝えたら、こんなふうに話してくれたんです。

「助けたいと思うかどうかは、結局、その人の人柄の問題ですよ。あなたは助けたいと素直に思える」

そういわれて、すごく嬉しくて、心から感謝しました。

それとともに、普段からコミュニケーションをとろうとするために、あまり必要性のない連絡をする必要はないとも感じました。

お互いの生活があることですし、大切なことは相手のことを想う心があるかだと思ったのです。

遠く離れて連絡をとっていなくても、そういう心は不思議と伝わるものだと思います。

その人の人柄や生き方に共感していれば、いざというときに自然と応援したくなる。

だから、もし応援される人になりたいというのであれば、小手先のテクニックでどうこうしようとするよりも、自分の生き方そのものを大切にしながら日々を送る。

素直に自分らしく頑張っていれば、たとえ遠く離れている相手であっても不思議と感じとって、頻繁にやりとりしなくしなくても、いざというときに応援してくれるはずです。

もっというと、「応援してもらいたいから」という打算抜きに、自分らしく誠実に生きるだけで十分なんです。

それがなくして、贈り物をしたり手紙を書いたりして、一方通行の善意を押しつけるようなことをしても、そこに心の交流はないでしょう。

誰か大切な人が困っていれば、応援してあげる。そして、応援される。

そういう普段からの心がけ、生き方次第で、コミュニケーションが上手じゃなくても、応援される人になるでしょう。

きょうのひとことは
「応援される人になる方法」
でした。

参考になったかしら?