小さな会社や個人商店が今すぐ売上をあげようと思った時、どの販促ツールから作ればいいのか?「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法 「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!』(ダイヤモンド社刊)では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、今すぐ売上をあげるために必要な「A4」1枚チラシを誰でもつくれる「マンダラ広告作成法」という新しい販促手法を公開。小さな会社が、今すぐ売上をあげられるすごい方法がわかると好評だ。本連載では、同書より一部抜粋、加筆して特別に公開します。

【売れるアイデア発想法(3)】顧客をずらしてみるPhoto: Adobe Stock

コックさん用の滑らないシューズが、妊婦さんにヒット!

 コンサルティングの相談で多いのが、

売れるアイデアがなかなか思いつかないのですが、どうしたらいいでしょうか?

 というもの。

 そんな方に、おススメしているのが「ずらす」という方法です。なぜなら、様々なアイデア発想法の中では「ずらす」というのが一番シンプルで簡単だからです。

「ずらす」とは、どういうことでしょうか?

 それは、今ある商品やサービスの用途や対象などを、他のものにもずらせないか(転用や応用)と考える事です。

 世の中の売れている商品やサービスは、誰もが全く予想しなかったものよりも、既にあるものを転用や応用したもの方が圧倒的に多いのです。

 そこで今回は「顧客をずらす」の例をご紹介しましょう。

 顧客をずらすので代表的なものと言えば、油の床でも滑らないようにと作られたコックさん用のシューズが、妊婦さんが雨の中でも滑らないからと売れたのは有名な話です。

 これは意図してずらしたわけではないですが、想定外の顧客層が購入した結果、爆発的に売れました。つまり、顧客を「コック」から「妊婦さん」にずらして成功した事例と言えます。

顧客を「公共機関」から「一般客」にずらして成功!

 次に紹介するのは、ある沖縄の道路舗装会社の事例です。

 この会社は、それまでは公共事業の仕事しかやっていませんでした。しかし、公共事業の注文が減り、売上をあげる必要から道路の舗装技術の高さをアピールした「A4」1枚チラシを作り、駐車場を管理している会社にアピールして受注に成功。1件で100万円以上を売上げることができ、その後も順調に公共工事以外の売上を伸ばしています。

 こちらは、顧客を「公共機関」から「一般客」にずらしたという事例です。

 このように、商品や行っていることは同じでも顧客をずらすことで、新たな売上を作ることができます。

 売れるアイデアが出てこない方は、イチから考えるのではなく、今ある商品やサービスを違う顧客にずらして売れないかと考えてみてください

 そちらの方が売れるアイデアが出やすいと思います。

「マンダラ広告作成法」で、ずらしたアイデアを考えてみる

 もしずらすアイデアや、ずらした後の広告を作り方がわからなければ「マンダラ広告作成法」を参考にしてみてください。

「マンダラ広告作成法」シートには、様々な参考キーワードが書かれているので、それらを見ていればずらすアイデアが出てくるだけでなく、ずらした後の広告も作ることが出来るでしょう。

 ※今回は、実際にあったケースから内容の一部を分かりやすく簡略しています。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。