さまざまな「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じている。ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまう。そんな中、このコロナ禍に出版した著書『ストレスフリー超大全』では、著者の精神科医・樺沢紫苑氏は、ストレスフリーに生きる方法を「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介している。「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫る。

精神科医が断言する「2023年を特別な1年にするための最高の習慣」ベスト7Photo: Adobe Stock

これから、どう生きるのか?

「漠然とした生き方」「観念的な生き方」を学んでも、実際どう実践していいのかわからないことが多いでしょう。

 不安を取り除き、悩みを解決して、ストレスフリーな状態を目指し、1歩ずつ幸せに近づくための具体的・実践的な方法を学ぶことが大事です。

 あらためて、「生き方」という切り口で、最も重要な「7つのエッセンス」をまとめてお伝えしたいと思います。この7つをおさえるだけで、あなたの人生は間違いなくよりよい方向に向かっていくでしょう。

1「それでいい」を口グセにする

 精神科医としてアドバイスするときに、私が気をつけているのは、「相手を否定しない」「相手を肯定する」ということです。

 多くの人は自分のダメな部分ばかりを見て、自分を責め、自分を傷つけています。知らず知らずのうちに、自分を否定し、自分でストレスを作り出しています。

 今のあなたでいい。「それでいい」のです。そう思えた瞬間に、あなたは「自己否定」の世界から「自己肯定」の世界の住人に変わります。

 自分がやれることを、やれる範囲で実行するしかない。自分なりにやっているのなら、「それでいい」のです。「これでいい」「今の自分でいい」と、自分で自分を認めるようにしましょう。

「それでいい」は、究極の自己肯定の言葉です。「それでいい」を口グセにすることで、どんどんと自己肯定感の階段をのぼることができます。

2「今」にフォーカスして生きる

 過去のことを考えると「後悔」に苛まれ、未来のことを考えると「不安」に支配されます。これは、どんな人も同じです。なかなか前に踏み出せない人は、「今」にフォーカスができていないのです。

 つい、過去や未来のことを考えてしまうときは、「今を観察すること」に集中しましょう。

「今日」やるべきことを、「今日」やっていく。ただ、それだけです。

 人はたった1日で生まれ変わることはできません。1日1日の小さな行動、小さな「ToDo」を積み重ねていくしかないのです。最初は亀の歩みでも、続けていくと必ず、苦しい状況から抜け出すことができます。

今、あなたがやれることは何ですか?」。それを「ToDo」として書き出し、実行しましょう。