日本銀行Photo:PIXTA

YCCの長期金利誘導目標引き上げ
国債市場マヒで変更は時間の問題だった

 日本銀行は、21日の政策決定会合で、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)のもとでの10年国債金利の誘導目標(ゼロ%程度)の変動幅をプラスマイナス0.25%から同0.5%に拡大することを決めた。

 これを受けて金融市場は金利上昇や円高が進むなど即座に反応している。

 しかし、政策変更のタイミングに意外感はあっても、これはサプライズではない。

 国債市場などの異常な機能低下への批判の強まりから、変更は時間の問題だった。

 後で振り返ると、本格的な金融政策の変更に向かう転換点の始まりとなるかもしれないが、現時点では一時的な「微調整」の域を出ない。