「子どもには、少しでも体によいものを食べさせたい!」ですよね。
でも、ごはんは毎日のこと。なるべくシンプルで簡単に済ませたいものです。
この連載では、『医師が教える 子どもの食事 50の基本』の著者で、赤坂ファミリークリニックの院長であり、東京大学医学部附属病院の小児科医でもある伊藤明子先生が、最新の医学データをもとに「子どもが食べるべきもの、避けるべきもの」をご紹介します。
不確かなネット情報ではなく、医学データと膨大な臨床経験から、本当に子どもの体と脳によい食事がわかります。毎日の食卓にすぐに取り入れられるヒントが満載です。
※食物アレルギーのある方は必ず医師に相談してください。

医者が「子どもの朝食にプラスしてほしい果物」はバナナ。あともう1つは何?Photo: Adobe Stock

果物には糖がいっぱい?

 果物にはビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれるのでカラダによい食材ではありますが、果糖という糖が含まれています。

 果糖を摂りすぎると、中性脂肪が増えて脂肪肝になりやすくなることが研究でわかっています[*30]。脂肪肝は肝臓の機能が落ちて、やがて肝臓がんにも進む状態です[*31]。小学生の子どもでも、最近は脂肪肝が増えています。また、果糖は糖尿病のリスクも上げてしまいます[*32]。

どうして果物は朝に食べるといいの?

 果物は朝食に食べるのが一番です。1日のエネルギー源として、しっかり活用できます。

 おすすめの1つはバナナ。甘すぎず、ある程度の重量があるバナナは、朝食に摂ることで腸の活動を高めてお通じを促します。

 もう1つはキウイフルーツ。キウイフルーツに含まれる水溶性食物繊維で腸内環境が改善し、酪酸(らくさん)という、免疫調整・抗酸化作用など私たちの健康維持に欠かせない短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)が増えたという研究があります[*33]。

 大事なのは、甘すぎない果物を朝に摂ること。バナナは比較的甘いですが、実際にバナナを摂取した研究では便秘改善、肥満改善、高血圧の改善などの結果が出ています[*34,35]。プラム、ソルダムや抗酸化力がとても高いラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリーなどもおすすめです。これらのベリー類は日本では値段が高くあまり手軽に入手できませんが、特別なときにはぜひ選んでみてくださいね。

 このほかにも『医師が教える 子どもの食事 50の基本』では、子どもの脳と体に最高の食べ方、最悪の食べ方をわかりやすく紹介しています。

(本原稿は伊藤明子著『医師が教える 子どもの食事 50の基本』から一部抜粋・編集したものです)

*30 https://www.nih.gov/news-events/nih-research-matters/how-high-fructose-intake-may-trigger-fatty-liver-disease(2022年11月20日)
*31 谷合麻紀子. NAFLD/NASHの疫学. 日内会誌. 2020; 109(1):11-18.
*32 Bantle JP. Dietary fructose and metabolic syndrome and diabetes. J Nutr. 2009 Jun; 139(6):1263S-1268S.
*33 Richardson DP, et al. The nutritional and health attributes of kiwifruit: a review. Eur J Nutr. 2018 Dec; 57(8):2659-2676.
*34 Bae SH. Diets for constipation. Pediatr Gastroenterol Hepatol Nutr. 2014 Dec; 17(4):203-208.
*35 Oude Griep LM, et al. Association of raw fruit and fruit juice consumption with blood pressure: the INTERMAP Study. Am J Clin Nutr. 2013 May; 97(5):1083-1091.