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日本の株価は本当にこのまま上がり続けるか?
投機筋が売りに転じる“分水嶺”の見極め方

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第263回】 2013年2月12日
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アベノミクスへの期待は想像以上だが
株価上昇の背景には世界的な金余りも

 今年に入って、世界の主要な株式市場は堅調な展開を示している。中でも、わが国や中国など、出遅れ感があった市場に多額の投資資金が流入しており、上昇幅を拡大させている。

 特にわが国の株式市場は、円安傾向が進んでいることやアベノミクスに対する期待などもあり、株式市場は久しぶりに出来高を伴って活況を呈している。

 世界的な株高傾向の背景には、2つの要因がある。1つは、世界的に資金が有り余っていることだ。リーマンショック以降、主要国の経済低迷が続いているため、それぞれの国は非伝統的な金融緩和策を取っている。それによって潤沢な資金が供給されており、“金余り”の状況になっているのだ。

 もう1つは、投資家がリスクを採れる(リスクオン)状態に戻りつつあることだ。世界経済が抱える最大の懸念事項だったユーロ圏問題は、解決したわけではないものの、とりあえず小康状態を保っている。ユーロ問題が最悪の事態を回避できたことで、多くの投資家がリスクを採れると認識し始めた。

 また、欧州圏を除く主要国に関して景気回復の期待が高まり、投資家が少しずつリスクテイクの姿勢を示し始めた。いわゆる「リスクオン」の状態に戻ってきたのである。そうした流れに乗って、投資資金の一部が株式市場に流れ込み、世界的に堅調な株式市場の展開を演出している。

 そうした状況を考えると、アベノミクスに対する期待はわが国の株価上昇を加速した面はあるものの、「アベノミクスが株価を押し上げた」との認識は必ずしも適切ではないだろう。

 現在、わが国の株式市場の取引高の約半分は、海外投資家によるものだ。最近のわが国の株価上昇は、海外投資家の動きによって支えられていると言っても過言ではない。と言うことは、今後のわが国の株式市場の行方を占う上で、最も重要なポイントは海外投資家の動きだ。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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