20年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2024』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。

勉強する学生Photo: Adobe Stock

推薦入試は就職に影響するという噂はホント?

 学校推薦型・総合型選抜の拡大には、偏差値主義的な教育のあり方に対する批判があった。

 同時に、少子化が進む中、大学が自校の偏差値ランクが下がらないよう一般選抜枠を狭め、そのぶんを学校推薦型や総合型の枠を大きくして埋めてきた、という経緯もある。

 以前から、「推薦やAO入試で大学に入った者は使えない」「基礎学力のない大学生を増やすばかりだ」といった批判はよくあった。実際はどうなのか。

 前述のとおり、一般入試以外の方式も中身は大学ごとにさまざまだ。ざっくりとした傾向を言うと、一般入試偏差値の高い大学の学校推薦型・総合型選抜は、相応に力のある学生を集めてきた。

 比して、一般入試偏差値が低い大学ほど、勉強したくないから学校推薦型・総合型選抜を選びました、というだけの学生が目立つのは事実だ。

 ただ、「総合型選抜の学生は就活で不利」といういかにもな話を耳にしても、それは気にしなくていい。就職試験でも基礎学力テストを実施する会社は多いから、本当に学力不足ならそこで自動的に切られるだけだ。

 最低限の学力さえ認められれば、大学にどう入ったかではなく、大学で何を学んだかを、会社はそれなりに見極めようとする。

まとめ

 自分に合う入り口を使い、基礎学力+αを習得せよ