ここ30年間、日本人の給料はほとんど上がっていない。
しかし物価もほとんど上がらなかったから、我々は呑気に過ごすことができた。
茹でガエル状態というやつだろうか。
ところが2022年からインフレの波が止まらない。
食費も燃料費も信じられないくらいどんどん上がっていく。
このままでは日本人は飢え死にしてしまうのか?
いや、こんな時代でもお金を稼ぐ方法はあるはずだ。
話題の書『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』南 祐貴(セカニチ)から、不遇の時代をたくましく生き抜く知恵を学びたい。

転職に失敗する人に共通する、たった1つの特徴Photo: Adobe Stock

転職の「失敗」談

 転職で悲しむ人も一部いる。現役の転職エージェントやフォロワーの皆さまから「失敗談」を聞いたので紹介しよう。

 全ての失敗に共通するのは“調べるのを怠った”という原因だ(シンプルすぎる)。セカニチは「転職は怖いものではない」というスタンスは変わらない。正しく失敗を理解すればOKだ。

・「転職エージェント=“営業会社”だ」:現役の転職エージェントの声。
 自分で確認せずに良い話だけを真に受けて転職し失敗したという相談も多い。現場社員に業務内容を確認して、年収だけに踊らされないように。本人は失敗だと思っていなくても「この転職でキャリア的に選択肢が狭まったのでは…」「転職しない方が良かったのでは?」というケースは正直多い。
 悪い担当者や、採用の目標がキツすぎる転職エージェント経由だと悪い転職が目立つ。実態はゴリゴリの営業会社だ。(担当者次第だが)インセンティブ要因が強い会社だと不幸な転職を生む傾向がある。

・「自己分析を怠って落ち続けた」:自己分析(今までの経験等)をせず、言語化をサボり、相手の会社を理解せずに受けた。ごまかしながら面接をしても内定をもらうことは無かった。失敗を経て、逆に自己分析をハッキリとさせたことで、今は納得の条件・会社で楽しく働けている。

・「仕事内容を“自分で”調べるのを怠った(人事部&経営者の声を鵜呑(うの)みにした)」:前職より基本給が安いが、インセンティブ等を合わせて給与が全体的には上がると見込んで入社。しばらく勤務して部署異動があり、残業禁止の定時上がりの部署に。給料はガックリ下がった。さらに部署異動で所定休日が変わった。

・「焦りから社員訪問を怠っていた」:自分に知見が貯まるストック型のビジネス(不動産業界)と聞いて入社したが、現在は心身共に限界を感じ、動悸(どうき)・不眠症・体力的に疲弊。毎日クレーム電話対応で人格否定をされ、清掃のための野外作業で真夏日に熱中症に。入社前に現場の社員と話してギャップを埋めるべきだった。

・「口コミサイトを鵜呑みにした」:会社の選択肢が狭まった。生の声を優先すべきだった。基本は退職者(もしくは予備軍)が口コミサイトを書く傾向なので、ネガティブな評価・内容になりやすい。ネガティブチェック程度に。

 転職の失敗談は以上だ。構造化すると、非常にシンプルすぎる原因だと分かる。逆に言うと正しく避けられる。

 失敗しないために社員訪問を通じて生の声を聞こう。

(本稿は、『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』南 祐貴(セカニチ)より一部を抜粋・編集して構成しました)

転職に失敗する人に共通する、たった1つの特徴南 祐貴(セカニチ)
Koru-workers 株式会社 代表取締役
1989年東京都調布市生まれ。2012年に大手広告代理店に入社。約6年勤めて、自由になるため退職・起業。クラウドファンディング等で資金を集めて高輪ゲートウェイ駅の近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。マイナビ・ジチタイワークス等の就活・キャリア・資産運用セミナーにて満足度90%を超える人気講師。年間のセミナー視聴者数は延べ5万人以上。各SNSで毎日発信中、総フォロワー数は10万人を超える。YouTubeしゅんダイアリー就活チャンネル等の全SNSの動画は合計4000万再生以上。著書に『世界一面白くてお金になる経済講座』『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』