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中国のインテリ層は激しく批判
朝鮮核実験に対する中国外交の無策

2013年2月25日
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北朝鮮がもう一度核実験を実施したら、曲がりなりにも中国は対北朝鮮外交を本格的に変化させていくだろう。現在、北朝鮮の最高指導者である金正恩は、自身が核実験を行ってその契機を作ろうとしている。さらに核実験を重ねれば中朝関係は劇的に変化、中国は重い荷物を降ろし、北朝鮮も自滅していくかもしれない。(在北京ジャーナリスト 陳言)

 2011年3月に、東京電力福島原子力発電所で事故が発生してから、中国では塩が放射能防止に役立つという事実無根の噂が飛び交い、一時「塩騒動」が各地に出現した。

 2月12日、中朝国境のすぐ近くで、北朝鮮が公然と核実験をした。にもかかわらず、中国ではたまたま春節(旧正月)に当たることもあってか新聞雑誌などは休んでおり、ほとんど情報はない。わずかに外交部スポークスマンの核実験に対する批判的な発言がテレビから伝わってきただけだ。こんなに近くで人為的に放射能を放出されたら、今度こそ本格的な「塩騒動」が起きても不思議ではない。しかし騒動はなかったし、一般市民から北朝鮮に対する批判の声もあまり聞かれない。

 楊潔○(竹冠にがんだれに虎、ヤン・ジエチー)外相は、北朝鮮による今回の核実験に「断固として」反対すると述べたに留まっているが、2006年、2009年の核実験と違って、中国のインテリは異口同音に北朝鮮を厳しく批判し、中国政府の朝鮮外交の無策もあわせて批判している。今後、中国の対北朝鮮政策は大きく変化していくだろうと思われる。

 その象徴として、中国にとって北朝鮮は戦略的緩衝地域であるという見方を大きく変えることだろう。ただし、今すぐには北朝鮮政策を見直せないのは、北朝鮮の核兵器恫喝、対北朝鮮外交の変化による韓国、日本との関係への影響、アメリカの出方などについて、しばらく見極めがつかないからだ。

朝鮮が突然行った核実験
歓迎されない春節の花火

 2013年の春節は、2月10日だった。12日は、中国流に言えば、まだ「初三」(正月三が日)で、花火を打ち上げ、春節廟会というお祭りを参加して、親戚や旧友を訪ねる最中だった。北朝鮮は同じく春節の習慣をまだ残しているにもかかわらず、その日に公然と核実験を行った。

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