飲酒は? 喫煙は? 肥満は? ストレスは?
本当に脳に悪いこと、いいことは何だろう?

脳の若返りと認知症治療の専門医・白澤卓二医師は『長寿脳──120歳まで健康に生きる方法』で、現代人の願いである健康長寿を脳から実現するノウハウを提案する。認知症にならずに体も長持ちさせるためには、40代からの脳のケアが大切だと著者はいう。本書では世界最新の医学で明らかになった認知症予防・改善策と、その研究からわかった脳のパフォーマンスを上げるために必要な生活習慣とは?

【認知症専門医】がすすめる寝かせ玄米の作り方Photo: Adobe Stock

リラックス&血圧降下に
発芽玄米+黒豆、雑穀で作る寝かせ玄米

 私が運営する老人ホームで出している主食は、玄米です。発芽玄米95%に対して、黒豆5%くらいの配合にして、自然塩、バターを加えて炊きます。

 玄米は、4時間以上水につけると玄米中のグルタミン酸デカルボキシラーゼという酵素が働いて、グルタミン酸がGABA(ギャバ)に変わります。ギャバは精神を安定させる神経伝達物質で、リラックス効果と血圧降下作用があるうえに、玄米の味がまろやかにおいしくなります。炊いてから寝かせると、徐々に色が濃くなるメイラード反応が起きて、抗酸化作用がより高まります。

 黒豆に含まれる黒色のフィトケミカルによる抗酸化作用も期待できます。黒豆以外にもあずき、黒米、赤米、緑米、16雑穀などを入れることもあります。バターは炊き上がりがピカピカになって食欲をそそるのと、食べやすい風味をつけるために入れています。ちなみにバターはグラスフェッドバター(牧草だけで育てた乳牛から作られたバター)を使っています。

作り方

炊飯器に玄米4合、黒豆大さじ山盛り4、自然塩5グラム、無塩バター3グラムを入れる。炊き上がったら3日ほど炊飯器で保温して「寝かせ玄米」にする。

アドバイス

炊飯器の玄米モードで炊くとそのまま保温できて便利。おにぎりにしてラップでくるむと冷凍保存も可能です。

本原稿は、白澤卓二著『長寿脳──120歳まで健康に生きる方法』からの抜粋です。この本では、科学的に脳を若返らせ、寿命を延ばすことを目指す方法を紹介しています。(次回へ続く)