2015年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの神様』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

ありがとうの神様Photo: Adobe Stock

大好きな人と結婚した人ほど、「離婚率」は高くなる

 結婚には、次の「4つのパターン」があります。

 ①大恋愛結婚
 ②恋愛結婚
 ③お見合い結婚
 ④いいなずけ婚

「①大恋愛結婚」と、「②恋愛結婚」の違いは、周囲の反対があったかどうか、です。

 親、親戚、上司、同僚などから「絶対に、やめたほうがいい」と反対があった場合を「大恋愛結婚」、反対されずに祝福された場合を「恋愛結婚」といいます。

 では、この4パターンの中で、「もっとも離婚率が高い」のは、どのパターンだと思いますか?

 一番離婚率が高いのは「大恋愛結婚」、2番目に離婚率が高いのが、「恋愛結婚」、3番目が「お見合い結婚」で、一番低いのが「いいなずけ婚」です。

 どうも、「自分の好き嫌い」が入れば入るほど、離婚率が高いようです。

 結婚相手は、「自分が、ただひたすら人格を磨くため」に存在しているらしく、好きな人と結婚したからといって、幸せになれるわけではありません。

 自分で好きになった人を追いかけて、「ついに妻にした」「ついに夫にした」という結婚は、「意外に別れやすい」と思ってください。

 自我を通して結婚した場合は、「自分が中心」にあるため、自分が相手を嫌いになると離婚につながります。

 反対に、「結婚してください」と言われた人に対して「はい、わかりました。私を選んでいただいて、ありがとうございます」と手を合わせて感謝した場合は、長続きするようです。

 1000組以上の仲人をして、「1組も離婚をしてない」という方がいます。この方は、「どうやって男女を選んで引き合わせているのか」というブライダル雑誌の取材に、次のように答えていたそうです。

「女性に条件をつける男性も、男性に条件をつける女性も選びません。『相手が女性なら誰でもいい』『相手が男性なら誰でもいい』と考えている男女だけを引き合わせています」

 この方の発言には、「結婚の本質」が隠れていると私は思います。

 結婚相手が自分に合うか合わないか、ではなく、「自分の問題」だということです。

 条件をつけたり、わがままを言ったりしている人は、誰と結婚してもうまくいかないでしょう。男性運がないのも、女性運がないのも、運がないからではなく、自分が条件を振り回しているからです。

 それは、結婚のみならず、すべての人間関係、すべての社会関係でも同じです。

「あーだ」「こーだ」と言わないで、「私を選んでくれてありがとう」という心で生きていくことができたら、親子関係も、夫婦関係も、仕事関係も、ものすごくラクになると思います。

 その人間関係の中で「私を選んでくれて、ありがとう」と言えるようになったら、問題が起きることは少なくなるはずです。