仕事ができる上司の特徴

 対して仕事ができる上司はフィードバックをする際に「具体的に今からできること」を必ず伝えるます。

 これは私が師匠とのやりとりのなかで学んだことですが、あるとき、師匠から「自分がどんなネタを書けるようになりたいか考えなさい」と言われました。ここまでは私と同じです。しかし、師匠はその後に続けて「そのために、この1ヶ月間見られるだけ人の芸を見て、間やセリフなど良いところを学びなさい」と言ってくれたのです。

 そのときに私はハッとしました。私のフィードバックは抽象的で何をして良いのかわからなくなるかもしれない恐れがあるのに対し、師匠のフィードバックには将来のことを見据えつつ、今すぐに取り組めることの提示があったのです。

 当然、私はその瞬間から行動に移せるのと同時に、「1ヶ月後の成長した自分」を自然と想像することができて、成長への手応えを感じることができました。

 つまり、抽象的なフィードバックと「具体的に今からできること」をセット伝えることで、部下や生徒は無駄に悩むことなく成長するできます。もちろん具体的なアクションは生徒や部下自身に考えてほしいということもあるかもしれませんが、基本的にはアクションは伝えた方がいいでしょう。むしろ具体的なアクションを伝えることで、少しずつ、やり方を覚えていくものです。

 私もまだまだ勉強中ではありますが、少しでも参考になれば幸いです。