子どもたちが生きる数十年後は、いったいどんな未来になっているのでしょうか。それを予想するのは難しいですが「劇的な変化が次々と起きる社会」であることは間違いないでしょう。そんな未来を生き抜くには、どんな力が必要なのでしょうか? そこでお薦めなのが、『世界標準の子育て』です。本書は4000人を超えるグローバル人材を輩出してきた船津徹氏が、世界中の子育ての事例や理論をもとに「未来の子育てのスタンダード」を解説しています。本連載では、船津氏のこれまでの著書から抜粋して、これからの時代の子育てに必要な知識をお伝えしていきます。

世界標準の子育てPhoto: Adobe Stock

一生懸命続けられそうな環境か? 選定のポイント

 習い事の成否を決めるのは、環境選びも重要なポイントです。

 子どものサポートをすることを考えて、入会を決める前にレッスン現場に足を運んで見学したり、子どもに体験させてみることです。

 レッスンを見れば、先生の教え方や人柄、周囲の子どもの雰囲気、保護者の雰囲気などを知ることができます。

 その時に、「自分がこの環境の中で、この指導者の下で、この仲間と一緒にがんばり続けられるか?」自問してみてください。

 親自身に環境に対する不信感や違和感があると、子どももうまく馴染めないことが多いのです。

 また、子どもにとって重要なのが周囲の子どもたちの存在。

「気の合う仲間」がいる環境でなければ、習い事に対するモチベーションが上がりません。

 何をやらせるのかも大切ですが、子どもにとって「いい影響を与えてくれる仲間がいるかどうか」も重要な要因なのです。

 子どもの性格を考慮した上で、子どもに合う仲間かどうかを見定め、そして子どもにもその仲間と一緒にがんばりたいと思うのかを確認します。

 親子の意見がぴったり合えば、成功する確率は高くなります。

 さらに、指導者の教え方も重要。それぞれの指導者にはそれぞれの考えがあり、指導方法があります。

 特に競技を始めたばかりの子どもにとって重要なことは基礎技能を定着させること。

 基礎技術の練習は概して単調でつまらないものですから、それをいかに楽しめるように工夫しているのかを見極めるとよいでしょう。

 指導者が目先の勝ち負けにこだわっていたり、根性論やスパルタ指導に偏っているようだと、子どもが継続できなくなることが多いので注意が必要です。

「長い目で子どもの成長を考えている指導者」であれば、うまくいく確率は高くなります。

Points 習い事の環境選び
・先生、父兄、子どもたちの雰囲気に対して、自分(親)がしっくりくるか
・子ども同士が合うか、一緒にがんばりたいと思うか
・指導者がスパルタすぎたり、結果主義に陥りすぎていないか

 (本原稿はToru Funatsu著『すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。』から一部抜粋・編集したものです)