「相手の本音をこっそり見抜きたい」→ひろゆきが教える“すごい会話スキル”とは?ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

「相手の本音をこっそり見抜きたい」
そんな悩みに答えるのは、SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、日本中で大ブレイクを巻き起こした、ひろゆき氏。「シンプルな考え方を知れてラクになった」「目からウロコが落ちまくった」と話題を巻き起こした彼の著書『1%の努力』『99%はバイアス』では、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語っている。そんな彼に、この記事では、「話を聞くスキル」について聞いてみた。(構成/種岡 健)

どうやって「本音」を探る?

 あなたは、人の話の「本音」を探りたいでしょうか?

 嘘を言っていたり、ごまかしていたりする人を、どうやって見抜けばいいのでしょうか。

 ここで大事なのは、「質問の仕方」です。

 たとえば、自分の子どもがいじめられているかどうかが気になるとき、どんな質問をするでしょうか。

 ちょっと考えてみてください。

相手が構えないようにしよう

 相手の本音を見抜くためには、「直接聞いてもダメ」ということを心得ておきましょう。

「いじめられてないよね?」
「友達と何かあったの?」

 と、直接的に聞くような質問では、相手は嘘をついてしまいます。

「うん大丈夫」
「何もないよ」

 というように、親を心配させないようにしてしまいます。

 ここで思い出してほしいのが、「北風と太陽」という童話です。

 旅人のコートを脱がせようとして、勢いよく風で吹き飛ばそうとしてもムダなのです。

 そうではなく、太陽のようにまわりからじっくりと攻めていく方法が正しいのです。

話の中で「観察するべきもの」

 本音を聞き出したいときは、めんどくさいかもしれませんが、

「1つ1つじっくりと関係ない質問をしていくこと」

 が有効です。

 本当は友達とのことを聞きたいときでも、

「給食は何だった?」
「体育では何をしたの?」

 というように、周りから聞いていきます。

 そして、その話題に「友達が出てくるかどうか」を観察するのです。

 自分にとって不都合な話題を、人は無意識に避けます。

 嫌いな友達がいるなら、そいつの話はしません。嫌いな先生の話もしません。

 ある授業で失敗をしたり、恥ずかしいことがあったら、その話題も避けるでしょう。

「罪悪感」で口を割る

 というように、「何を話すか」ではなく「何を話さないか」を見抜くのです。

 ここに、相手の「本音」が隠れています。

 それが確認できただけでも、話を聞き出したことになり得るのです。

 あとは、タイミングです。

 言えないことを溜め込んでいるのは本人も気づいているはずです。

 そして、そのことをあえて聞かないでいると、勝手に相手が罪悪感を持つようになります。

 その機会をとらえて、率直に聞くようにするんです。

 これが、「北風と太陽」の太陽のやり方です。

 手っ取り早くラクに聞き出そうとすること自体が、そもそもの間違いなんですよね。

(本稿は、1%の努力の著者・ひろゆき氏へのインタビューをもとに構成したものです。)

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。自身のYouTubeチャンネルの登録者数は160万人を突破。生配信の「切り抜き動画」が話題になり、ひと月の総再生回数は3億回を超えた。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『1%の努力』『99%はバイアス』(ダイヤモンド社)がある。