実質GDPマイナス成長で停滞する日本、「円高誘導」がスタグフレーション脱却の短期策Photo:PIXTA

実質GDP、年率2.1%マイナス
消費支出、コロナ前水準に回復せず

 11月15日に発表されたGDP(国内総生産)速報値によると、物価変動分を除いた2023年7~9月期の実質GDPは前期比で年率2.1%の減となった。マイナス成長は3四半期ぶりだが、実質家計最終消費支出(個人消費)などの内需関連の需要の落ち込みが目立つ。

 家計最終消費支出はGDPの約5割を占めるので、これが増えないことがGDP停滞の基本的な原因だ。

 なぜ家計消費支出が減少したのか。それは実質賃金が下がっているからであり、そして実質賃金が減っているのは、物価が上昇する一方で名目賃金がそれに見合って上昇しないからだ。

 物価の上昇に見合って賃金が上がらず実質賃金が低下し、その結果、経済成長率が落ち込んでいる。本来の物価上昇は賃金が上がり消費や設備投資などの需要が増え経済活動が活発になって起こるのが望ましいが、いまは物価が経済を活性化せず、逆に経済を停滞させている。

 これは典型的なスタグフレーションと見ることができる。今の状況から抜け出すためにやるべきことはわかっている。