WBCで優勝をはたした、侍ジャパンの名言! 誹謗中傷で悩まされる人にむけてX(旧Twitter)にて発信された名言! トヨタ自動車の名誉会長が残した名言!夏の甲子園で悲願の優勝をはたした高校球児の名言!などなど、「未来への希望を感じさせる、次世代にのこしたいコトバ」が多く見受けられました。年間300以上の名言を集める「伝え方研究所」が、この1年をふりかえり、特に素敵な10の名言をノミネート。ジャーナリストの田原総一朗さんら計8名の審査によって決まった、「その年、もっとも素晴らしかった名言No.1」を発表します!(構成/山口桃果・松山萌留)

今年1番の名言は?「名言グランプリ2023」ベスト10WBC表彰式/優勝トロフィーを受け取る大谷翔平 Photo: AFP=時事

「名言グランプリ」2023年のグランプリに輝いたのは?!

この1年でもっとも素晴らしかった名言を決める「名言グランプリ」の結果が、12月12日に発表されました。2023年のグランプリは、ジャーナリストの田原総一朗さんら計8名の審査を経て、「憧れてしまったら、超えられない」に決まりました。WBCで日本優勝に大きく貢献したプロ野球選手、大谷翔平さんが述べたコトバです。

「名言グランプリ」は、この1年間にテレビ、ラジオ、新聞、SNSなどで発信されたコトバの中から、聞いた人が「前向きになる名言No.1」を決定するアワードです。

誰もがSNSで発信する時代となり、どう伝えるかが問われる世の中になりました。この名言グランプリは、人を前にすすめるような名言を探しだし、表彰します。名言を公開することで、人々のコミュニケーション力のベースアップに貢献することをめざす取り組みです。

各種メディアから年間300以上の名言を集める研究機関「伝え方研究所」によって、10のコトバがノミネートされました。

今年で7回目の開催となる本アワード。ノミネート作は、ジャーナリストの田原総一朗さんをはじめ、幅広いバックグラウンドを持つ計8名によって審査されました。

審査員は、以下の方々です。

■田原総一朗さん(ジャーナリスト)
■山口真由さん(信州大学特任教授)
■堀江貴文さん(実業家)
■田中里奈さん(プロデューサー/モデル)
■坪田信貴さん(坪田塾塾長)
■土江英明さん(ダイヤモンド社編集者)
■福岡元啓さん(プロデューサー)
■佐々木圭一さん(コピーライター/『伝え方が9割』著者)

今年1番の名言は?「名言グランプリ2023」ベスト10

11月下旬に都内で審査会が開かれ、ノミネート作の順位が話し合われました。

審査員はノミネート作の一覧表を真剣な表情で眺めながら、意図をたしかめ、ディスカッションすることで検討を重ねていました。

今年1番の名言は?「名言グランプリ2023」ベスト10

その結果、2023年のグランプリにはプロ野球選手、大谷翔平さんのコトバが選ばれました。

【グランプリ】
「憧れてしまったら、超えられない」
(大谷翔平さん)

今年1番の名言は?「名言グランプリ2023」ベスト10

大谷さんがWBCの決勝前にロッカールームで選手たちに語ったコトバです。

このコトバに鼓舞された侍ジャパンの選手たちは、直後に行われた決勝戦でアメリカを破り、WBCで優勝を果たしました。野球に限らず、前に進もうとするすべての人の背中を押している点が、今回、高く評価されました。

このコトバについて、審査員の方々は、次のようにコメントしています。

福岡元啓さん(プロデューサー)
「言葉は誰が発するかということで、意味も変わってきます。世紀のヒーロー大谷さんが発する言葉の重さと説得力、誰もがしびれています。彼にとっては名言ではなく、自信と裏付けのある極めて自然な言葉だったのかもしれません」

土江英明さん(ダイヤモンド社編集者)
「日本人にとって未来に残してほしい言葉だなと感じました。受験とか就職とか起業とか、人生の大変な節目の場面で勇気をくれそうな言葉かなと。私もそうですが、日本人はフラットに人に向き合うのが苦手だと思うので、この言葉は非常に大切なのではと思いました」

佐々木圭一さん(コピーライター・『伝え方が9割』著者)
「決勝は3対2の接戦でしたが、その1点差はこの名言から生まれたものだと思います。日本の野球選手の夢は、ほとんどがアメリカのメジャーでプレイすることだと思います。そのメジャーのオールスターたちは憧れの存在でしょう。大谷選手のこの名言によって、日本選手たちはメンタルだけでなく、カラダの動きまで変わったと思います」

つづいて、第2位には、タレントのイモトアヤコさんが、自身のブログ『よかん日和』でつづったコトバが選ばれました。