岸田首相Photo:Pool/gettyimages

漂流を始めた日本の税制
本当に必要な財源確保されず

 来年度の与党税制改正大綱が14日、決まった。

 1人4万円の定額減税のほか、子育て世帯支援や賃上げ促進を銘打った減税拡充メニューが並ぶ。だがその一方で防衛費増額のための増税は2年連続で見送られ、岸田文雄首相が目玉にかかげてきた異次元の少子化対策(こども未来戦略方針)も安定的な財源はいまだ見えず、筋違いの財源が検討されている。

 言うまでもなく、税制は国民生活に重大な影響を与えるものだ。しかし、いま考えられている税制改革は、その場しのぎの取り繕いの寄せ集めに過ぎない。

 本当に必要な財源が安定的に確保されず、 社会保険料の基本原則に反する負担増加が行われる半面で、意味のない正当化できない政策が行われようとしている。

 日本の税財政を巡る状況は深刻さを増して、漂流を始めている。末期的状況に落ち込んでいるとしか、考えようがない。