新NISAで買うべき株

新NISAの成長投資枠は、株への投資でもいっそう魅力的な制度になりました。活用しない手はありませんが、使うからにはそのメリットを最大限に活かせる銘柄を選びたいところ。考え方は大きく2つ。「手堅い利益」をとるか、「大きな利益」をとるかです。『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 買うべき株&投信77 2024年度版』から、成長投資枠で買うべき株の、基本的な考え方を紹介します。

手堅く利益がとれて長く持てる株を選ぶ!
優良高配当株や安定成長株が最適

 新NISAの成長投資枠は投資の自由度が格段に広がりました。まず、旧・一般NISAは非課税で保有できる期間が最長5年と限られていたのに対し、新NISAでは無期限に。さらに、売却した場合、そのぶんの枠が翌年に復活します。これらによって、“持ちっぱなし”の長期投資も、銘柄の入れ替えも可能になったのです。

 株に投資するなら活用しない手はありません。ただ、使うからにはそのメリットを最大限に活かせる銘柄を選びましょう。

 新NISAのメリットは、通常なら利益にかかる約20%の税金がゼロになることです。言い換えると、利益が出なければメリットがありません。また、損が出た場合は損益通算ができません

 ここから導き出される“買うべき株”は、大きく分けると2タイプ。

 一つは、「手堅く利益がとれる株」です。減配リスクが極めて小さい配当株や、配当利回りが高くてかつ安定配当の株、あるいは安定的な成長を期待できる株が狙い目となります。非課税期間が無期限という特徴を活かし、安心して長く持ち続けられる株を選びたいところです

利益が大きいほどトクも大きくなる!
株価数倍が期待できる株を狙え

 もう一つのタイプは、「できるだけ大きな利益がとれる株」。利益が大きいほど、非課税でトクをする分も大きいからです。

 たとえば利益が10万円の場合、20%の税金がゼロになることによるトクは2万円ですが、30万円の利益なら6万円のトクとなります。

 そこで、株価が数倍になるような大化けが期待できる株を狙います。一方でそうした高成長株はリスクが高めなので、安定高配当株や安定成長株と組合わせるのがオススメです。期待が外れたら買替えも視野に。売却した場合に非課税枠が復活する新NISAの特徴が活かせます。

 とりたいのが配当か、値上がり益かでも違ってきます。配当はより確実な利益、値上がりはより大きな利益が狙えます。選び方次第では、配当と値上がり益の両取りを狙うことも可能です。

※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 新NISAで買うべき株&投信77 2024年度版』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。