将来性は?

戦略的投資枠を広げM&Aを継続、成長を加速させる

 省エネ化・省力化のための商材・ソリューションをさらに強化するため、高島は積極的な投資を行っている。

 22年12月には、太陽光発電システムの施工実績が豊富な新エネルギー流通システムを連結子会社化。太陽光パネルの販売から現場施工までを一気通貫で行える体制を整えた。太陽光発電は施工業者不足が普及のボトルネックといわれており、このM&Aは同社の競争力を高める起爆剤となりそうだ。

 高島はこの子会社も含め、23年6月までに計3社のM&Aを行っている。同年12月に発表した中期経営計画(24年3月期〜26年3月期)の更新版では、M&A効果も織込んで最終年度の業績目標値を上方修正した。

 さらに、今後も積極的なM&Aなどを継続するため、戦略的投資枠を当初計画の100億円超から150億円に拡大。サステナブルな社会の実現に貢献するだけでなく、自らも持続的な成長を加速させようとしている。

 一方で高島は、資本コストや株価を強く意識した経営にも取組んでおり、かつて0.4倍程度だったPBRは1倍を超えた(24年1月31日時点)。23年10月には1株につき4株の株式分割も実施しており、新NISAの開始とともにますます注目されそうな銘柄といえるだろう。

中期経営計画

好業績とM&A効果を受けて
業績目標数値を上方修正

 23年12月、同年3月に公表した中期経営計画(24年3月期〜26年3月期)の業績目標を上方修正した。足元の好業績に加え、23年6月に連結子会社化した地盤改良工事会社、岩水開発の業績貢献を織込んだもの。また、戦略的投資枠を150億円に拡大。さらなる積極投資で成長を加速させる。

株主還元

期末は特別配当を実施予定!
利益を安定的に株主に還元する

 資本効率性を意識し、配当性向40%以上、総還元性向50%、総還元額の下限は5億円と設定している。24年3月期予想は、固定資産譲渡による特別利益の影響により、配当性向は22%と基本方針を下回るが、同影響を除外した場合では基本方針どおりの株主還元となる(下図参考値参照)。

 

●問い合わせ先
高島株式会社
〒101-8118 東京都千代田区神田駿河台2-2 御茶ノ水杏雲ビル
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