静岡県・川勝知事Photo:SANKEI

静岡県の川勝平太知事が、「職業差別」と捉えられかねない発言をして問題となっている。政治家の失言は度々話題になり、中には過剰反応だと感じる人がいるかもしれない。ただ、社会の要職に就いている人が、その言葉について批判されるのは至極当然のことである。データと理論で解説しよう。(やさしいビジネススクール学長 中川功一)

政治家の発言批判は
“揚げ足取り”なのか

 いかに実績があろうと、いかに実力があろうと、正しく言葉を使えず、それが不特定多数の人の混乱や反発を招いたり、ときに傷つけたりしてしまう人は、経営者や政治家など、社会のリーダーとしては極めて不適格である。

 たかが言葉で、と思う人もいるかもしれない。ほんのリップサービスのような政治家の発言が叩かれる様子を見るにつれ、揚げ足取りだ、過剰反応だと感じるかもしれない。

 だが、リーダーというのは、言葉を使うのが仕事なのだ。リーダーという役割を務める人にとって、いかに言葉が重要であるか、データと理論で見ていこう。