産業能率大学の調査によると、2013年度の新入社員が選ぶ「理想の上司」は、イチロー選手と天海祐希さんだった。ちなみに、これは男女全体が選んだ結果であり、女性新入社員のみの投票では、理想の男性上司に選ばれたのは池上彰さん。

 理由としては「人柄がよく親しみやすそう」「適切なアドバイスをしてくれそう」「態度や姿勢が手本になりそう」などが挙げられているそうだ。2位の長谷部誠選手、佐々木蔵之介さんの名前を見ても、選ばれる理由が何となく納得できる。

 今回も、「バリバリ女子」に話を聞き、「理想の上司」になるための糸口を探していきたい。「バリバリ女子」たちが時代遅れの「ポンコツおじさん」に向けるシビアな苦言、提言を赤裸々に紹介しながら、彼女たちから尊敬される「バリバリおじさん」になるにはどうしたらいいかを、ケース別に指南していく。

 取り上げるテーマは、「過去の栄光にすがるポンコツおじさん」のエピソードだ。このタイプは主に、「仕事での武勇伝を語るタイプ」と「過去の女性遍歴を語るタイプ」の2種類に分類できる。なぜ、彼らがバリバリ女子たちから嫌われるのか、説明していこう。

女性社員の「すごいですね!」は
「すごい(どうでもいい)ですね!」

 年をとり経験が積み重なっていけば、「昔の俺は……」などと、ついつい若者に語りたくなってきてしまうものだが、それがとにかく評判が悪い。特にバリバリ働く女性社員は、いまだ「男性社会」の名残が濃い企業風土のなかで、様々な軋轢に耐えながら働いている。彼女たちには、過去の栄光は「遺物」としか映らない。

「飲み会の席で、やたらと過去の業績自慢をしてくる男性上司がいます。取引先の人と徹夜で麻雀をして契約を取ったとか、飲み会で大きな商談をまとめたとか、やたらと『豪快伝説』を披露されるのですが、聞いているこっちとしては『すごいですね!』と返すしかありません。