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異次元の金利上昇で家庭に募る「異次元の不安」
住宅ローン、投資にまつわる杞憂と真のリスク

横山渉
2013年6月21日
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日銀の“異次元”金融緩和は、長期金利の乱高下という予想外の副産物を生み出した。それにより、我々の家庭がダイレクトに被りかねない悪影響が懸念されている。「メガバンクで住宅ローン金利が上がった」「株のみならずREIT価格も下落している」など、金利上昇に伴うネガティブなニュースを耳にするにつけ、不安を感じている人も多いだろう。過去と比べて水準自体はまだそれほど高くないとはいえ、今まで経験したことのない状況下で起きている「異次元の金利上昇」だからこそ、我々は先行きを類推しづらく「異次元の不安」を感じてしまうのだ。金利の上昇基調をどう見据え、どんな対策をとればいいのか。住宅ローンや投資に関わる杞憂と真のリスクを、専門家の意見を交えながら検証しよう。(取材・文/フリーライター・横山渉、協力/プレスラボ)

増える住宅ローン金利上昇のニュース
家庭が不安を募らせる金融緩和の副産物

 「今、結婚を前提に付き合っている彼女がいます。年も年なので、そろそろ入籍しようと考えていますが、最近住宅ローンの金利が上がったというニュースを毎月のように聞き、焦っています。いったい、どうなるのでしょうか」

 こう語るのは、都内在住で総合商社に務める金井哲二さん(仮名・42歳)。海外出張も多く、あまりの仕事の忙しさに、ここ数年は女性と付き合う機会がなかったという。1年ほど前に、結婚相談所を介して出会った6歳年下の女性と意気投合し、すでにプロポーズも済ませている。

 「結婚には先立つものがなければ」と考えた金井さんは、数ヵ月前からマンション探しを始めた。しかし、数少ない休日を使って物件巡りをしても、住宅の好みがはっきりしている彼女となかなか意見が合わない。そうこうしているうちに、「メガバンクが軒並み住宅ローンの金利を引き上げている」というニュースがちらほら聞こえて来るようになった。

 職業柄、同世代の友人たちと比べて1~2割は年収が多いという彼にとって、住宅購入はそれほどハードルが高い決断ではない。とはいえ結婚を予定している彼女は、務めていた人材サービスの会社を2年前に辞めており、今は実家で家事手伝いをしている。マンション購入のための頭金やローン返済を自分1人の収入で賄わなくてはならない金井さんにとって、金利上昇にはやはり不安が募る。

 「消費税の増税開始や住宅ローン減税の期限も視野に入れながら、なるべく早い段階で家を買ってしまいたいんです。金利以外のそういう要素も、焦りの背景にありますね」(金井さん)

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