タクシー業とは、サービス業である──。それが、国際自動車が掲げる理念だ。では、サービス業としてのタクシー会社に求められるホスピタリティとは何か。さまざまな局面でホスピタリティを求められる7人の社員に話を聞きながら、サービス業としてのタクシー業に求められるホスピタリティに迫る。

 タクシー業は、「目的地まで乗客を運ぶ」という点では、極めてシンプルなビジネスである。しかし、単に「乗客を運ぶ」のではなく、「安全で快適に移動してもらう」ことを追求するビジネスであると考えれば、タクシー業とは、ホテルなどと同様のホスピタリティ産業であると考えることもできる。

「km」のブランドで知られる国際自動車は、事業の目的の一つを「ホスピタリティの提供」にあると明確に定めて、グループ内の全社員に対して独自のホスピタリティ・ブックを配布している。

 多岐にわたるグループ全業務において、共通のホスピタリティの水準を実現するために、国際自動車はどのような取り組みを行っているのだろうか。また、それぞれの現場で働く社員にとって、ホスピタリティとはどのようなものと捉えられているのだろうか。