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ITコストは削減ではなく、最適化するもの

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【第8回】 2013年9月30日
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イアン・バートラム
ガートナー
マネージング・
バイス・
プレジデント

 我々は世界的な金融危機を脱したかのようだが、企業はコスト削減の手綱を緩めるようになったわけではない。CIO(最高情報責任者)が使える予算は実質変わらない一方で、イノベーションを求める声は高まっている。

 そんな中、2013年はITコストの削減が多くの企業にとって課題になっている。それは中国や韓国、オーストラリアのような成長著しいアジア太平洋地域の経済においても最優先事項となっている。我々には顧客から同様の相談が多く寄せられているが、このテーマはガートナーにとって、最も顧客の力になれる分野なのだ。

 多くの組織ではコストの最適化に対する備えがまだ不十分である。おそらく企業全体におけるコストの現状の可視化が欠けていたり、コスト最適化に対する経営幹部レベルでのサポートが不足しているせいだろう。

 ITコストに占める固定費の比率が高ければ、たとえ業績が悪化してもコストは下がらない。あるいは、ITの利用方法を変更することに対して、ITユーザーが強く反発しているのかもしれない。たとえば、サービスの水準を下げたり、PCの耐用期間を延ばしたり、冗長なシステムを整理したりすることへの反発だ。変化をマネジメントすることは、あらゆる「コスト最適化」プログラムにとって核心をなす部分である。

 多くのIT部門では、従来型のコスト削減施策は論理的な限界に達している。すでに少なくともコスト削減の第一ラウンドは済んでいる。しかし、目先の対応ではもはや不十分であり、事業部門の業務プロセスやプログラムについて厳しい裁断を下す時が来ている。

 これからのITコスト最適化の鍵は、大変革であり、戦略シフトであり、IT管理手法の改善であり、「より低いサービスをより低いコストで実現する」ITサービス・レベルの適正化であり、ITへの要求をよりよく管理することであり、市場で提供されている新手のITサービスを利用することにある。

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