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出口治明の提言:日本の優先順位

「気温上昇は人間の活動が主因」の発表
今こそ真剣に取り組みたい地球温暖化対策

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第97回】 2013年10月1日
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 国連の気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、195ヵ国が参加)は、9月27日、ストックホルムで総会を開き、地球温暖化は人間の活動が主因である、とする作業部会の報告書を承認、公表した。この報告書は、世界中から集められた気鋭の専門家の手によるものである。IPCCが報告書を公表するのは6年ぶり5回目のことであるが、加盟195ヵ国の承認を得ているため、今後の国際的な対策をまとめていく上での科学的な拠り所となるものと見られている。

今世紀末に気温4.8度、海面82㎝上昇

 IPCC報告書のポイントは概ね以下の通りである。

(出所:日本経済新聞9月28日(土)朝刊)

 報告書は、石炭や石油に代表される化石燃料の利用等によって二酸化炭素(CO2)等が大気中に大量に排出され、1880年から2012年の間に気温が0.85度上昇したと指摘。こうした温暖化の主因は、人間活動がもたらした温室効果ガスである可能性が極めて高い(95%以上の確率)と断定した。そして、その1つの現われとして、頻発する異常気象をあげた。集中豪雨や竜巻、猛暑や熱波、巨大台風の発生など地球規模で見れば枚挙に暇がないほどだ。現に、今夏の東京でも、気象が極端に振れることは十分実感できたのではないか(まるで、熱帯地方にいるようだと述懐した人もいた)。

 このまま推移すればどうなるか。報告書は、2000年前後に比べて今世紀末の海面は最大82㎝、平均気温は4.8度上昇するとの見通しを示した。環境省のHPによると、仮に海面が60㎝上昇すると、三大湾(東京湾、伊勢湾、大阪湾)のゼロメートル地帯の面積、人口がともに5割ほども拡大するので、高波・高潮リスクの増加が深刻な事態をもたらす恐れがある、と警鐘を鳴らしている。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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