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リアル経理学 ファイナンス部門の本来の仕事

豊富な海外経験とキャリアの蓄積で習得
社内で四~五足の草鞋を履き分けるCFO
――森川典子・ボッシュ取締役副社長

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第8回】 2013年12月9日
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「26歳で単身、アメリカに渡ったとき、世間では女性は24歳までに結婚するのが当たり前と言われていました。そんな時代に、父は私の決断を応援してくれましたし、渡米してからは母がサポートしてくれました」。そう話す森川典子・ボッシュ取締役副社長(右)。左は日置圭介・デロイト トーマツ コンサルティング グローバルマネジメント インスティテュート・パートナー
Photo by Kazutoshi Sumitomo

創業127年の独立系自動車部品メーカーであるドイツ企業、ボッシュ。歴史と伝統は世界屈指だ。しかし、社内では依然として創業者ロバート・ボッシュの言葉が連綿と受け継がれている。その一つが「信頼を失うくらいなら、むしろお金を失ったほうがよい」。この日本企業のような社是を掲げる企業の日本法人で、ファイナンス、IT、人事、購買などコーポレート部門を一手に率いるのが森川典子副社長だ。本人は「自分がCFOだなんて、あんまり考えない」と笑う。その言葉の裏には、いままでいくつもの新しいキャリアの扉を開き続けてきた森川氏のキャリア変遷があった。(編集・構成/ダイヤモンド・オンライン編集部 片田江康男)

「なんで!? あの人が!?」
後輩男性が先に昇進で憤慨

もりかわ・のりこ
1981年立命館大学卒、同年蝶理入社。87年米モントクレア州立大学卒。89年カレッジ・オブ・インシュランスMBA、財務会計。88~90年アメリカ大和証券で会長社長秘書。91年アーサーアンダーセン会計事務所(東京)。95年モトローラ入社(東京)。2000~01年モトローラエレクトロニクス(シンガポール)アジア携帯電話事業部経理、マーケティング&技術開発部門担当経理部長。02~03年モトローラアジアパシフィック(香港)内部監査部アジア担当マネージャー。05~09年モトローラ(東京)取締役経理財務担当国内経理財務本部長。09年ボッシュ入社、ロバート・ボッシュ・ゲーエムベーハー(ドイツ)駐在。10年8月より現職。
Photo by K.S.

日置 森川さんはアンダーセン会計事務所での監査業務やモトローラにおけるCorporate Audit(内部監査)、事業部経理、本社経理のご経験があり、これまで一貫してファイナンスパーソンとしてキャリアを積まれていますね。昔からこの分野を極めようとお考えだったんですか?

森川 いや、実はそんなことはなくて。この分野に進んだのは、偶然というか、さまざまな出会いがそうさせたというか。

 私は立命館大学の産業社会学部というところを卒業したので、ファイナンスやアカウントの専攻ではなかったんです。大学卒業後、1981年に大阪の商社に就職しました。そのころの商社っていうのは、短大卒の女子学生に人気がありましたね。4年制の大学を出た女子学生は私を含めて4人程度。いわゆるOLの時代です。

 その入社試験のときに、なんとそろばんの試験があったんですよ。私は子どもの頃そろばんを習っていたので、たぶん、そろばんの試験がたまたま一番だったんじゃないですか。今思うと、それがきっかけで、最初の配属は経理部になったんだと思います。

日置 なるほど。まったくの偶然だったんですね。その偶然がきっかけで経理部に配属されて、経理の仕事を極めようと思ったんですか?

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CFOをはじめとしたファイナンス部門の本来の仕事は何か。日本の経理部門の仕事というと、会社の数字を集めて社長にレポートする“裏方さん”というイメージがある。しかし、本来は数字を基にして経営陣や事業部門にリスクや改善点を指摘することなはずだ。これは、グローバル企業ではすでに常識である。グローバル市場へ勝負に出なくてはならない日本企業にとって、経理部門のグローバル化も、待ったなしの課題である。本来のCFOの役割や経理部門はどうあるべきか。日本に拠点を持つグローバル企業のCFOへのインタビューから、そのヒントをさぐる。

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