経営 X 人事
若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル
【第19回】 2009年9月10日
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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

他者と関われない「便所飯」学生が急増中

「ゆとり世代バッシング」に対して、私は違和感を覚えます。前回は、「安易なレッテル貼りは、百害あって一利なし」と述べました。折れやすいタイプは、年長者にも少なからずいます。鬱の多発も、努力が実を結びにくい不況期であることが背景にあるでしょう。若者だけが、特段にひ弱であるわけではありません。ただ、その一方で、問題の若手が多いことも事実です。いつの時代にも、若者は、先行世代とは違った価値観ゆえに、首を傾げられる存在です。であるにしても、しかし・・・今回は、コミュニケーションできない若者の話です。

他人と一緒に食事ができない
他人の前では着替えられない

 「知ってますか?トイレで弁当を食べる学生って、けっこういるんですよ」

 こんな話しをしてくれたのは、企業の若手人材向け教育教材の制作で協力していただいている、都内国立大学のA教授です。

 「なんでトイレで弁当を食べるんですか?」
 「人前でものを食べるのが恥ずかしいというか、イヤなんですよ。体育の授業で、周りに人がいると更衣室であっても着替えができない学生も少なくないんです」
 「それは男子学生ですか?」
 「女子もいるけど、男子に多いですね」

 ネットで流布されている「便所飯」については、私も聞いたことがあります。ただ、それは友達の輪に入れなくて、孤立している姿を見られるのがイヤで、トイレで弁当を食べる、というのがもともとの発祥だったはず。A教授の説明は、それと微妙に違っているような気がします。

 「そんな若手が、これから企業に入っていくんですよ。大変ですよね」
 ご自身も、企業でマネジャー経験のあるA教授は、ため息をつきました。

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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

1961年、東京都生まれ。1986年 、早稲田大学第一文学部文芸専修卒業、ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属され、以後、記者として流通、家電、化学・医薬品、運輸サービスなどの各業界を担当。2000年 週刊ダイヤモンド副編集長。2006年 人材開発編集部副部長。著書に『だから若手が辞めていく』(ダイヤモンド社刊)

 


若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル

若手社員はなぜすぐに辞めてしまうのか――。放置プレー上司が多い中、早期離職を防ぐためには、若手を「“適度に”かまう」ことが大切。部下を辞めさせることなく成長させる人材マネジメントのノウハウを伝授する。

「若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル」

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