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対談 漂白される社会
【第19回】 2014年2月3日
著者・コラム紹介バックナンバー
開沼 博 [社会学者],大山寛人

誹謗中傷、犬の首つり死骸…発信で激化する嫌がらせ
それでも、死刑制度を考えてもらうために伝え続ける
【大山寛人×社会学者・開沼博】

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売春島や歌舞伎町といった「見て見ぬふり」をされる現実に踏み込む、社会学者・開沼博。そして、母親を殺害した父親に死刑判決が下されるという衝撃的な体験をもとに、現在は、被害者遺族が望まない加害者の死刑があることを訴える大山寛人。『漂白される社会』(ダイヤモンド社)の出版を記念して、ニュースからはこぼれ落ちる、「漂白」される社会の現状を明らかにする異色対談。
被害者遺族が望まない加害者の死刑がある。実名でそう訴える大山氏のもとには、嫌がらせが絶えない。インターネットでの誹謗中傷、あるときは、犬の死骸がドアノブにくくられていた。さまざまな葛藤と向き合いながら、それでも発信を続けたい思いが語られる。大山氏との対談は最終回。

メディア出演で嫌がらせは激化

開沼 いまはどれくらいの頻度で講演をされていますか?

大山寛人(おおやま・ひろと)
1988年、広島県生まれ。小学6年生のときに母を亡くし、その2年後、父が自身の養父と妻(著者の母)を殺害していたことを知る。その事実を受け入れることができず、非行に走り、自殺未遂を繰り返す。2005年、父の死刑判決をきっかけに3年半ぶりの面会を果たし、少しずつ親子の絆を取り戻していく。2011年6月7日、最高裁にて父の死刑判決が確定。現在は自らの生い立ちや経験、死刑についての考え方を伝えるべく、活動を続けている。
著書に、『僕の父は母を殺した』(朝日新聞出版)がある。

大山 まちまちです。平均したら2ヵ月に1回ぐらいですね。もっと機会が増えてくれればありがたいとは思うんですけど。

開沼 NHK・ETVの「ハートネットTV」は、何がきっかけだったんですか?

大山 僕のホームページです。ただ、取材が始まったのは「NNN」のほうが早かったですよ。「NNN」のきっかけは、よみうりテレビさんとかが興味があると講演を聞きに来てくれて、そこからですね。

開沼 メディアに出演されてから反響はありましたか?

大山 はい。ただ、悪い反響もありました。

開沼 たとえば?

大山 バッシングや嫌がらせ。「それはあんたのお父さんだからそう思えるだけだよ」と「そうやって、飯の種にしたいんだろ」というメールが来たり、体感できる嫌がらせもありました。

開沼 それは匿名で?

大山 そうですね。匿名のメールで来ます。

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開沼 博(かいぬま・ひろし) [社会学者]

1984年、福島県いわき市生まれ。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。現在、同博士課程在籍。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員。専攻は社会学。学術誌のほか、「文藝春秋」「AERA」などの媒体にルポ・評論・書評などを執筆。
著書に『漂白される社会』(ダイヤモンド社)、『はじめての福島学』(イースト・プレス)、『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)、『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(同、佐藤栄佐久との共著)、『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店、編著)など。
第65回毎日出版文化賞人文・社会部門、第32回エネルギーフォーラム賞特別賞。

 

大山寛人(おおやま・ひろと)

1988年、広島県生まれ。小学6年生のときに母を亡くし、その2年後、父が自身の養父と妻(著者の母)を殺害していたことを知る。その事実を受け入れることができず、非行に走り、自殺未遂を繰り返す。2005年、父の死刑判決をきっかけに3年半ぶりの面会を果たし、少しずつ親子の絆を取り戻していく。2011年6月7日、最高裁にて父の死刑判決が確定。現在は自らの生い立ちや経験、死刑についての考え方を伝えるべく、活動を続けている。
著書に、『僕の父は母を殺した』(朝日新聞出版)がある。


対談 漂白される社会

売春島、偽装結婚、ホームレスギャル、シェアハウスと貧困ビジネス…好奇の眼差しばかりが向けられる、あるいは、存在そのものが「見て見ぬふり」をされる対象に迫り続ける社会学者・開沼博。『漂白される社会』の刊行を記念して、人々を魅了しつつも、社会から「あってはならぬもの」とされた対象やそれを追い続ける人物と語り合うことで、メディアでは決して描かることのない闇の中に隠された真実を炙り出す。

「対談 漂白される社会」

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