CO2削減の切り札と期待される太陽エネルギーの利用。利用拡大のカギを握るのは太陽光発電システムの普及だが、遅れていた賃貸住宅にも急速に普及する可能性が出てきた。課題に挑み、いち早く太陽光発電システムの搭載を実現した積水ハウスの担当者に、エコ・ファースト企業としての開発コンセプトを聞いた。

太陽光発電パネル搭載の
賃貸はCO2削減の切り札

 CO2削減の切り札とされる太陽光発電を利用すれば、日々の節電などで無理をしなくても、普段の快適な生活のままでCO2削減を確実に実現できる。

 近年、環境意識の向上もあって、戸建て住宅に太陽光発電を導入するユーザーが増えている。だが反面、年間住宅着工戸数の4割以上を占める賃貸住宅への普及は進んでいない。採算性がネックとなっていたからだ。

 こうしたなか、大手ハウスメーカー、積水ハウスはこの課題にいち早く取り組み、採算性等の課題を一挙に解決する「ECO賃貸住宅」を実現した。同社が進めてきた住宅の長寿命化、地域の気候風土に根ざした在来種を植樹に生かす「5本の樹」計画、建築時の産業廃棄物をなくす「ゼロエミッション」などをベースに、新たに太陽光発電パネルの搭載やオール電化を推し進める。賃貸住宅分野での大幅なCO2削減が期待できそうだ。

ECO賃貸住宅のコンセプト

 「ECO賃貸住宅」は戸建て住宅と同様の仕様が特徴で、建物の断熱性、快適性を格段に向上。加えて火を使わないオール電化の安心・安全のメリットも見逃せない。