アジアやアフリカで
威力を発揮

 このカードがさらに便利なのは、利用履歴がインターネットの専用ページで確認できる点だ。専用ページには、各従業員がカードを利用した日時、金額、利用店、残高が履歴として記載されている。管理者はこれを見るだけで、利用状況をタイムリーに把握できる。一方、従業員は帰国後に、「レシートや明細を整理し、両替レートを計算して……」という煩雑な旅費精算から解放される。そこも企業から評価が高いポイントだ。

「帰国後の精算では、個人クレジットカードの明細を公私に分けて管理者に提出していた。このカードなら、利用履歴を提出するだけ。出張者の手間と管理者のチェックを効率化できた」(卸売販売業)

「引き出しや支払いのたびに管理者宛てに利用履歴メールが届くのが便利。従業員の安否確認にもなる」(建設設計業)

 アジアやアフリカなど新興国での使い勝手のよさを指摘する声もある。新興国ではクレジットカードが使えない店もよくあり、現金の利用が中心だ。しかし、多額の現金を持ち歩けば、盗難被害のリスクも高まる。さらに日本円の取り扱いがない両替所も多い。そうした状況であってもMoneyT Globalなら、ごく一部の国を除き、ほぼすべての国の主要都市にあるATMから手軽に現地通貨を引き出せる。昨今話題のミャンマーでも利用可能ATMが増えてきたようだ。

 サポート体制も万全だ。盗難や紛失には、日本語のコールセンターが24時間対応。世界40都市にある「JTB海外トラベルデスク」でもサポートが受けられる。日本企業が提供するサービスならではの安心感といえるだろう。

海外決済手段の
新しい選択肢

「2012年3月にサービスを開始し、現在では、個人プランは3万人以上、法人プランは数百社のお客さまに契約していただいています。一度使えば便利さを必ず実感していただけるはず。今後もたくさんの皆さまに使っていただけるよう、商品認知の拡大や機能改善に努めていきます」(金子執行役員)

 貸金業法改正でコーポレートカードによるキャッシングが制限されつつあり、また日本国内でのトラベラーズチェックの販売が終了するなど、海外での決済手段に変化の波が訪れている。新たな選択肢の一つとしてMoneyT Globalの存在感は増すばかりだ。