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2020年東京オリンピック狂騒曲

障害者スポーツの財政難は世界共通の悩み
2020年パラリンピックに向けた日本の課題とは?

仲野博文 [ジャーナリスト]
【第4回】 2014年3月14日
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6年後の東京五輪ではオリンピックだけではなく、パラリンピックも開催される。各競技団体が直面する慢性的な予算不足や、ガバナンスの弱さなども指摘される日本の障害者スポーツだが、2020年に向けての課題や展望とはどういったものなのか?今回は国内外の障害者スポーツ事情とパラリンピックについて考察する。

2020年パラリンピック
日本の課題は何か?

 ロシア南部のソチで7日から始まった冬季パラリンピック。16日まで続く大会には45ヵ国から約550名のアスリートが参加。国別のメダル獲得数ではホスト国のロシアが圧倒的な強さで、すでに47個のメダルを獲得している。

 3月12日現在、日本も2つの金メダルを含む5個のメダルを獲得している。ロシアは自国の代表選手がメダルを獲得した際の報奨金の額を、オリンピック選手と同額にまで引き上げており、このようなインセンティブがメダルラッシュの原動力になったのではという指摘も存在する。

 パラリンピックの歴史についても少し触れておきたい。

 障害者スポーツの国際大会がまだ存在しなかった1904年、アメリカのセントルイスで行われた夏季オリンピックで、地元出身の体操選手ジョージ・エイゼルが1日で6個のメダルを獲得し、大きな話題を呼んだ。6個のうち、3つが金メダルであった。

 現在のオリンピックでは想像できない話だが、それ以上に観客を驚かせたのが、エイゼルが列車事故に遇い片足を切断し、義肢を付けてオリンピックに出場した事だった。

 また、ハンガリー人のカロリー・タカーチュは世界的に知られたピストル射撃の名手だったが、事故で右手を失い、左手での射撃練習を続け、1948年ロンドン大会と1952年ヘルシンキ大会の2大会で金メダルを獲得している。

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仲野博文 [ジャーナリスト]

甲南大学卒業、米エマーソン大学でジャーナリズムの修士号を取得。ワシントンDCで日本の報道機関に勤務後、フリーに転身。2007年冬まで、日本のメディアに向けてアメリカの様々な情報を発信する。08年より東京を拠点にジャーナリストとしての活動を開始。アメリカや西ヨーロッパの軍事・犯罪・人種問題を得意とする。ツイッター:twitter.com/hirofuminakano

 


2020年東京オリンピック狂騒曲

2020年東京オリンピック開催が決定した。今後7年、競技施設をはじめとした様々な分野でのインフラ投資が期待されており、関連業界は早くも皮算用を始めた。東京以外の地方都市も、オリンピックで来日する外国人を取り込み、疲弊する地元経済の起爆剤にすべく、思案し始めている。一方で、建設現場は人手不足、人件費と建設資材の高騰でコストは増加傾向。2020年に向けて急速に少子高齢化が進む日本は、果たして東京オリンピックを無事に運営し、オリンピックの熱気を日本の活力に変えられるのだろうか。あらゆる関連業界の“狂騒”ぶりをレポートする。

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