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輸入型のはしかが流行の兆し
渡航前に2回目のワクチンを

井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
【第190回】

 はしかが流行の兆しを見せている。

 国立感染症研究所によると、患者数は年明けからたった5週間で、昨年の4分の1を超えた。はしかの流行時期は春先から夏にかけて。これからが流行本番だ。

 昨今のはしかの特徴は、東南アジアからの「輸入もの」が増加していること。旅行や出張で海外渡航した際に感染してくるらしい。はしかに対する免疫がない人が感染した場合、典型的には感染から10~12日間の潜伏期を経て、体のだるさや喉の痛み、38℃以上の高熱を訴える「カタル期」に入る。数日して一旦熱は引くが、すぐぶり返し、同時に赤い発疹が出る「発疹期」に突入する。この時期は口や胃腸の粘膜が荒れ飲食に不自由する。脱水を起こさないよう、水分を補給し安静を保つしかない。

 カタル期~発疹期初めの感染力は非常に強く、インフルエンザの6~8倍といわれる。特に妊婦やその家族、予防接種前の乳幼児に接触するのは御法度だ。カタル期の症状は風邪に酷似しているため、はしかとは気がつきにくいのも事実。感染リスクを回避するには、予防接種が一番だろう。

 はしかの予防接種は2回接種が確実だが、日本では2006年度まで1回接種だった。したがって、現・成人は感染リスクがある。海外渡航の予定がある方は、2回目の接種を受けるといい。少々気は早いが、GWにアジア方面へ家族旅行を考えている方は、全員の接種状況を確認しておこう。

 欧州疾病対策センター(ECDC)の「航空機内のはしか感染リスク評価ガイドライン」は、同じ飛行機に感染者がいた場合「感染者からの座席の距離や搭乗時間に関わらず、感受性者(十分な予防接種を受けていない人)の感染リスクは高い」と警告している。

 出発国で感染した可能性があるなら、「外科用のマスクをかけ、使い捨てのティッシュを山ほど持参する」こと。はしかは飛沫感染なので、唾や鼻水を他人に飛ばさないのが汚染源にならないコツだ。他の乗客から遠い席に「隔離」してもらえると、広々して一石二鳥だが満席かもしれない。“転ばぬ先の接種”を心がけよう。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド

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井手ゆきえ [医学ライター]

医学ライター。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。

 

週刊ダイヤモンド編集部


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