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50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

再雇用社員をもう“お荷物”にしない!
シニアを“普通”に使いこなすための7つの提言

片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]
【第12回】 2014年3月19日
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前回は、50代役定シニアを取り巻く周囲の見方と、シニアを“普通”に使いこなす上司のマネジメントや職場づくりのヒントを考えた。大切なことは、相互理解と対話の必要性であった。

 今回と次回は、これまで本稿を書きながら考えたことを総括しながら、今後のシニア雇用と個人のキャリアをより価値あるものにするための提言を行いたい。今回は7つある提言の中から、3つの提言をご紹介する。

【提言1】
65歳まで働くのが当たり前になってきた
しかしシニアの「過剰雇用」を常時チェックせよ

 昨年4月の高年齢者雇用安定法改正(高年法)から間もなく1年になる。改正の趣旨は、65歳までの雇用に関し、定年制の廃止か、定年の引き上げか、あるいは継続雇用制度で対応するかのいずれかを行わせるものであった。結果として、高年者の雇用確保措置を92%の企業で実施、その内訳としては81%の企業が継続雇用制度、16%が定年引き上げ、3%が定年制廃止であった(「高年齢者の雇用状況2013年6月時点調査」集計結果2013年10月30日発表)。

 この1年間の企業の取り組みとして、法改正に伴う人事制度・就業規則の手直しのほか年金支給年齢の引き上げに伴う補てん措置が検討されてきた。多くの企業で、40代・50代のミドル・シニア社員に対し、65歳までの継続雇用制度の浸透が図られ、多くの社員が定年後も何とか働けそうだという安心感をもっている。

 先の調査でも現実に60歳定年を迎えるシニア層は、76.5%が再雇用で働いており、ほぼ定年後、再雇用で働くことが当たり前の時代になってきた。高年法に準じたこの制度のおかげで、多くのシニアが雇用にありつけていることは言うまでもない。議論の余地はあるが、将来の年金財源の不足を雇用で補い企業貢献も兼ねた、まさに画期的な労働政策だ。シニアが、企業の経営活動を支える新たな人材資源となりうるかどうか、試行の10年が始まったといえるだろう。

 だが、一方では、この制度はシニアの過剰雇用の問題をはらんでおり、現実的にIT・通信・流通・販売などシニアの再雇用が難しい業界では、今後のシニア人材を社内雇用で賄うことが困難な企業も出始めている。

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片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]

法政大学社会学部卒業。大学卒業後、株式会社日本マンパワーに入社。教育事業部、人材開発部で教育研修業務を経験。1996年取締役就任。取締役退任後、1998年再就職支援事業を立ち上げ、民間企業・行政機関の人事・キャリアコンサルタントとして、多数の個人・組織のキャリアカウンセリング、キャリアサポートのコンサルに従事。傍ら行政機関の雇用・就業支援のコンサル、キャリアカウンセリング、一般企業のキャリア開発研修の講師・ファシリテータを経験、現在に至る。現在、株式会社日本マンパワー人事・キャリアコンサルタント、 キャリアデザイン研修インストラクター、取締役。


50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

雇用延長制度の導入、公的年金支給開始年齢の引き上げなどにより、50代以上になっても企業で働くことが現実的になりつつある。しかし、当の50代社員は、やる気を喪失していたり、年下上司などからの評価が低い場合が少なくない。これから会社で増え続ける「中高年社員」は、どうすれば50代以降も活躍できるのか。また、周囲は彼らをどう動機づければ戦力にできるのか。

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