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金融市場異論百出

過去10年で最大の価格調整か
下落する中国不動産市況の見方

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2014年7月15日
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 ワールドカップのブラジル対チリ戦のときに上海にいた。テレビで試合を見せていたスポーツバーやレストランは若者たちで大賑わいだった。

アジア予選で敗退した中国だが、ワールドカップへの関心は驚くほど高い
Photo by Izuru Kato

 中国はアジア予選で敗退したが、ワールドカップへの関心は驚くほど高い。欧州のチャンピオンズリーグがテレビで毎シーズン放映され、それを若い人たちは食い入るように見てきたので、サッカーマニアがすごい数に増殖している。街中では企業のワールドカップにあやかった販促キャンペーンが至る所で行われていた。

 冒頭の試合を最後までバーで見ていた知人は帰宅できなくて大変な目に遭っていた。深夜に試合が終わると、皆一斉にスマホのタクシー会社のアプリで車を呼ぶ。そのため、流しのタクシーの空車は瞬時にいなくなる。上海中で需要が一挙に高まるので、アプリに躊躇なく上乗せ額を入力していかないと、車はやって来ない。彼は諦めて朝まで飲んでいたそうだ。

 日本のバブル期を彷彿させるようなシーンであり、今のところ上海の個人消費はそう悪化していない。中国の経済指標は足元では改善傾向も表れている。

 しかしながら、今後の不動産市場の状況は気になるところである。5月の70都市新築販売用住宅価格は前月比で下落が35都市になった。1月は6都市だけだったので下落の都市が急速に増えている。昨年急激に上がり過ぎたこと(北京、上海、深圳はピーク時で前年比+20%を超えた)、住宅ローン金利がこの1年で1%以上上がったことから、価格の下落を待っている人が増えている。

 政府の公式統計よりも住宅価格がもっと下落している地域もあるようだ。今起き始めている調整は、過去10年で見れば最も大きなものになりそうだ。

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