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助けた大王製紙の厚顔無恥に
四苦八苦する北越紀州の憂鬱

週刊ダイヤモンド編集部
2014年7月15日
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創業家との関係整理を条件に、北越紀州製紙に第三者割当増資を引き受けてもらった大王製紙。その直後、またもお家騒動が勃発、ガバナンス改善の兆しが見えない。

 5月下旬、東京・日本橋にある北越紀州製紙の本社ビルに、佐光正義・大王製紙社長の姿があった。

 訪れた目的は一つ。設備投資と有利子負債の返済に充てる資金を調達するため、筆頭株主である北越に第三者割当増資を引き受けてもらうこと。岸本晢夫・北越社長へお願いに上がったのである。

 さかのぼること2011年秋、大王は創業家出身の井川意高・元会長による巨額の借り入れ事件が発覚した。個人的用途にもかかわらずグループ関係会社から総計85億円も借り入れたのだ。特別調査委員会は原因を「創業家支配によるもの」と結論付けた。

 これを受け「脱創業家」路線を進めようと佐光社長ら現経営陣は、創業家が持つ関係会社株の売却を要請した。が、意高氏の父親で、大王の中興の祖である井川高雄顧問を中心とした創業家は猛反発。大王の経営形態は、創業家が株を持つ複数の関係会社が製造の大半を、大王本体が販売を担っていたことから、「製販のねじれ」が生じる窮地に陥った。

 この仲裁役となったのが北越だ。創業家から大王本体と関係会社株を買い取り、関係会社株は大王に売却することで、創業家のメンツを保ちつつ、大王が経営体制を再構築できるよう図った。北越自体は大王株を22.29%持つ筆頭株主になった。

 しかし、その後に大王の関係会社である川崎紙運輸が北越の知らぬところで北越株を約2%取得していたり、ガバナンスやコンプライアンスに関する問題が浮上した。北越は疑惑の真相解明を大王に求めたが、大王が当初行った調査報告は北越が納得できるものではなかった。

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