ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

“改悪”前の大人気のがん保険が
りそなでひそかに販売される訳

週刊ダイヤモンド編集部
2014年8月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 生命保険業界の一部でひそかに話題になっていることがある。それは、6月末で商品改定のために売り止めになったはずのAIG富士生命保険のがん保険「がんベスト・ゴールド」が、一部の販売代理店でのみ、継続販売されていることだ。

 このがん保険は、保険商品に詳しいファイナンシャルプランナーたちからの評価が極めて高い保険。というのも、がんと診断されると、最高で300万円もの診断一時金が支払われるからだ。

 がんに罹患すると、他の疾病に比べて働けなくなる期間が長期にわたったり、高額な治療を行ったりするなど多額の費用が掛かりがち。そのため、診断一時金の額が100万~200万円である他社に比べて、高額であるAIG富士の評価が高いというわけだ。

 だが、高額の診断一時金を支払うが故、AIG富士は「逆選択」に苦しめられていた。これは、モラルリスクの一種で、保険契約者ががんに罹患する可能性が高いことを知りながら、保険契約を行うというものだ。

 がん保険は契約してから90日間は、診断一時金などの給付金を支払わない仕組み。だが、90日を過ぎた途端、一気に請求が押し寄せる傾向が強い。それ故、高額の診断一時金を支払うAIG富士は「格好の的になっていた」と、ある保険数理の専門家は話す。

 そのため収支が大幅に狂い、「将来的に赤字に陥るリスクがあった」と同社幹部は明かすほどで、AIG富士はこのがん保険を6月末で売り止めにし、7月1日から改定版の「がんベスト・ゴールドα」に切り替えたのだ。

 結果、保険料が1.5~2倍に引き上げられ、これまで主契約に含まれていた上皮内新生物(転移しないため、がんである悪性新生物と区別される)は特約扱いとなった。それでも他社のがん保険より商品内容は優れているものの、事実上の“改悪”となった。

次のページ>> 一部の現場で大混乱
1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月28日号 定価710円(税込)

特集 劇変世界を解く 新地政学

世界史の大転換が始まる

【特集2】
銀行界も戦々恐々
コンビニATM戦争

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧