顧客情報などのビッグデータを分析して、事業に役立てようという動きが広がっている。だが、分析結果を眺めるだけでは、ユーザーの心の中は見えてこない。メタフェイズ執行役員の深野信秀氏は、マーケティングのカギは「洞察力でお客様の深層心理をつかむことにあります」と訴える。

データは直接、未来を語ってはくれない

 顧客情報は、確かにニーズの把握に役立つ。ビッグデータの分析結果は、どこにボリュームゾーンがあるのかを示してくれるため「ここに、大きなニーズ

執行役員 深野 信秀 氏

がありそうだから、ここを攻めることにしよう」とターゲットを定めることも容易だ。しかし、どのようなプロモーションを展開するのかを含めたマーケティングプランを、データ分析だけで導き出すのは難しい。

 理由は簡単だ。購買履歴などの顧客データは、あくまで過去から現在までの情報の蓄積にすぎない。「過去を見て、これから3年後、5年後に向けて、どんなマーケティングプランが必要になるか、を語るのは当然、無理があります」と深野氏は話す。役立つ顧客に関する情報は、期待、気付き、といった未来への萌芽を含んだ部分だが、それらをビッグデータの中に見出すことは困難だ。

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