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齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機

政府や景気のせいにしても、何も変わらない!
2015年こそ、自信とチャレンジ精神を取り戻そう

齋藤ウィリアム浩幸 [内閣府本府参与]
【第7回】 2014年12月22日
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日本企業がどんどんパワーダウンした、
この25年。そのワケは?

 日経平均株価が史上最高値、3万8957.44円をつけた1989年12月29日。あれからちょうど25年が経ちます。平均株価はいまだ半値以下ですが、ようやく日本経済はデフレから抜け出そうとしています。

 80年代の日本企業は目を見張るほどパワフルで、世界中に日本製品が溢れ、米国では一時ジャパンバッシング(日本叩き)が起きるくらい勢力を広げていました。ところがバブル崩壊後、10年、20年と時が経つにつれ、日本企業はどんどんパワーダウンしているように見えます。

 なぜ、このような事態に陥ってしまったのでしょうか。

 企業の決算短信や株主総会用の想定問答集を見ていると、ヒントが見えてきます。ITバブル崩壊やリーマンショック、鳥インフルエンザなど言い訳ばかり。おまけに1つの言い訳が数年も繰り返されるのですから、あきれてしまいます。

 でも、不思議なことに、世の中では数年おきにこうしたもっともらしい理由づけになるような事件や問題が起きているんですね。

 ですが、こんな言い訳は、米国の株主には通用しません。「去年も同じことを言っているじゃないか。何の対策も打っていないのか」と突き上げを食らうのがオチでしょう。

 私の目には、この間、多くの日本企業が「チャンスをものにする」思考から、「今あるものをいかに目減りさせず、大事にするか」だけを重視する思考に変わってしまったように映ります。要するに、考え方や行動が“守り”に入ったのです。

イノベーションは
一般論としては賛成だが…

 私がイノベーションの話をすると、多くの人が共感してくれます。しかし、いざ自分の話になるとどうでしょう。会社では新規事業の提案に対して「リスクが大きすぎる」「前例がない」と尻込みしてしまう。チャレンジに対して非常に“臆病”になっているのです。

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齋藤ウィリアム浩幸 [内閣府本府参与]

さいとう・ウィリアム・ひろゆき
1971年ロサンゼルス生まれの日系二世。16歳でカリフォルニア大学リバーサイド校に合格。同大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部卒業。高校時代に起業し、指紋認証など生体認証暗号システムの開発で成功。2004年に会社をマイクロソフトに売却してからは日本に拠点を移し、ベンチャー支援のインテカーを設立。有望なスタートアップ企業を育成している。12年には、総理大臣直属の国家戦略会議で委員を拝命し、国会事故調査委員会では最高技術責任者を務めた。また13年12月より内閣府本府参与に任命されている。世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2011」選出。2015年6月より、パロアルトネットワークス合同会社副会長に就任。著書に『ザ・チーム』(日経BP社)、『その考え方は、「世界標準」ですか?』(大和書房)。

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齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機

歴史的に、世界に挑むチャレンジ精神は本来、日本人が持っていた気質。しかし今の時代、日本のお家芸“ものづくり”だけでは新興国に負けるのは火を見るよりも明らかだ。成長へと反転攻勢に転じるために必要なものは何か――。それは革新的なイノベーションを起こすための「世界標準の思考」に他ならない。気鋭の起業家であり、技術者である筆者が、日本が再び世界をリードしていく道はなにかを説く。

「齋藤ウィリアム浩幸 日本の欠落、日本の勝機」

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