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儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい
【第1回】 2015年1月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
井上和弘 [ICOコンサルティング会長]

会社にお金を残したいなら、
売上は伸ばすな!

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多くの中小企業は、資金繰りに苦しんでいる。たとえ毎年利益が出ていても、なぜかお金が残らないという会社をよく見かける。それには原因がある。会社からキャッシュが流出する2つのことに対処していないからだ。

お金が残らないのには
2つの原因がある

 「お金がたまらない!」

 多くの中小企業の経営者は、いつもお金のことで悩んでいます。

 政府の景気対策の効果もあって、日本経済を取り巻く環境は少しずつ改善の兆しが見え始めてきました。しかし、この恩恵を受けているのは大企業が中心です。海外から材料を仕入れ、国内で製品をつくって販売するパターンが多い中小企業では、円安によって仕入れコストが上がり、かえって苦しくなっています。おまけに、大企業は業績回復を受けて、従業員をどんどん増やしています。その結果、時給を上げて、求人広告をいくら打っても、中小企業には人が集まらなくなっているのです。

 「だから、お金がたまらないんだ。仕方ないけど」

 こういう発想になりがちですが、そうはならないでください。それよりも、なぜお金がたまらないかについて、考えに考え抜いたことがあるでしょうか。

 売上が上がらない、原価が下がらない、労務費が上がり続けている……、実はこれ以外にも会社にお金がたまらない理由があるのです。それがこの連載のテーマである「借金」と「税金」です。

 「どうして?」と思われた経営者は、これらをコントロールするという発想をこれまで持っていなかった方です。そういう会社にはお金がたまらなくて当然です。きっと、こう思っているのではないでしょうか。

 「銀行から借り入れたら、その分お金が増える。借りられるだけ借りるべきだ!」
「税金をきちんと払うのが、会社の責任だ。税金を払わないなんて、非国民だ!」

 確かに、会社の未来が明るく、お金に不自由しないキャッシュリッチ(お金持ち)な会社は、そういう考え方でいいかもしれません。しかし、ほとんどは、そうではないはずです。会社の未来も不確かで、お金も手元に残っていないわけです。

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井上和弘 [ICOコンサルティング会長]

アイ・シー・オーコンサルティング会長。1942年、大阪府生まれ。早稲田大学卒業。大手コンサルティング会社を経て、独立。企業再建の「名外科医」として、赤字会社の中に入り込み、社長や役員を叱りとばしながら思い切った手を果敢に打って短期間に収益を回復させる。カネ回りのよい仕組みづくりで、衰退産業でも儲かる経営に変えている。経営指導歴45年、これまで450社を直接指導。オーナー社長のクセを知り尽くし1社もつぶさず、一部上場はじめ株式公開させた企業も十数社にのぼる。その実力と人柄に惚れ込んだ社長は数多く、長年の信頼感から後継子息を託す人が後を絶たない。「後継社長塾」「経営アカデミー」(日本経営合理化協会主催)など、日本一高いといわれるセミナーを開いても、常に満席になる人気講師でもある。著書に『社内埋蔵金をお金にする知恵』(中経出版)、『だから、あなたの会社は倒産する』(PHP研究所)、『カネ回りのよい経営』『儲かるようにすべてを変える』(日本経営合理化協会)、『企業は腰できまる』(ダイヤモンド社)などがある。


儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい

利益は出ているのに、なぜか会社にお金が残らない。お金(キャッシュ)を残すには、収入を上げるか、支出を減らすしかない。国内人口が減少 し、海外との競争が激しくなる中で、収入を増やすことは困難だ。一方、支出を減らして資金流出を抑えることは意外に簡単にできる。普段はあま り気にしない「借入返済」と「税金」という2大キャッシュアウトを抑えれば、お金持ち会社に変身できる。

「儲かる会社をつくるには赤字決算にしなさい」

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