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老後のお金クライシス! 深田晶恵

パート主婦が被扶養者になるためには
仕事を始める・辞める時期に注意!

深田晶恵
【第10回】 2015年2月12日
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「103万円の壁」「130万円の壁」
「妻扶養手当の壁」で異なる被扶養者の判定基準

 前回のこの欄で、パート収入の「3つの壁」について書いた。実際のところ「103万円の壁」は存在せず、世帯の手取り収入を減らさないためには「130万円の壁」と「妻扶養手当の壁」に注意しなくてはいけない。

 では、みなさんはパート収入が扶養の範囲内であるかどうかは「いつから、いつまで」の収入で判定されるのか、ご存じだろうか?

Photo:miya227-Fotolia.com

 結論から言うと、「103万円」の判定は1月から12月であるが、残りの2つについては加入の社会保険の種類や勤務先の規定により「ケースバイケース」なのである。

 「103万円の壁」は税務上の扶養のボーダーだ。所得税は暦年で課税されるので、妻のパート収入が「1月1日から12月31日」で103万円以内であると、夫は自分の収入に対し配偶者控除を受けることができる。

 「130万円の壁」は社会保険に関するものだ。日本の社会保障制度は、厚生年金や共済組合に加入する夫によって生計が成り立っている妻や子などを「被扶養者」ととらえる。被扶養者は、公的年金や健康保険の保険料を自ら払わずに済み、その際の妻の年収は「130万円未満」であることが要件となる。

 この「被扶養者認定」の判定期間が一律ではないのだ。厚生労働省は「できる限り直近の収入で判断するのが望ましい」としているが、“直近”は過去のどれくらいの期間なのか、それとも将来なのか明確な記載はない。

 継続的に年収130万円未満で働いているパート主婦なら1~12月の収入で判断されるケースが多数だろう。夫の年末調整時に妻の年収の記載を求められるので、夫の勤務先はそこで年収チェックができる。

 しかし、妻が年の途中で働き出した、もしくは退職したといったケースは悩ましい。こうした場合、法律に基づいた共通の認定ルールはなく、実務上は加入の健康保険が設ける独自の基準で判断される。「加入の健康保険」とは、会社員なら健保組合もしくは協会けんぽ、公務員なら共済組合である。

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深田晶恵 

ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役。

1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、レタスクラブ等でマネーコラムを連載、ほかにダイヤモンド・オンラインでの『40代から備えたい 老後のお金クライシス!』のネット連載も 好評。

主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』、『投資で失敗したくないと思ったら、まず読む本』『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』、『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。
1967年北海道生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である「生活設計塾クルー」のメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。18年間で受けた相談は3500件以上。日本経済新聞、日経WOMAN、ダイヤモンド・オンライン等でマネーコラムを連載中。
主な著書に『30代で知っておきたいお金の習慣』『投資で失敗したくないと思ったらまず、読む本』、『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂5版』(共にダイヤモンド社)(共にダイヤモンド社)、『共働き夫婦のための「お金の教科書」』『図解 老後のお金安心読本』(共に講談社)他多数。


老後のお金クライシス! 深田晶恵

「年金崩壊」「定年後破産」などの恐ろしい言葉が飛び交う少子高齢化の現代ニッポン。老後の生活を支えるお金について熟知しておくことは、もはや誰にとっても待ったなしだ。30代でも早すぎない、40代なら今まさに備えを始めたい、老後資金のあれこれを人気FPがわかりやすく指南する。

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