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武田薬品の不適切広告問題
京大調査も真相解明ならず

週刊ダイヤモンド編集部
2015年3月9日
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 謎は謎のままだ。国内製薬最大手である武田薬品工業の高血圧症薬「ブロプレス」に関する臨床試験「CASE‐J」をめぐる不正疑惑について、研究に関わった京都大学は2月27日、「大学に問題はなかった」とする調査報告書を公表した。

京大の湊長博・副学長は会見で「高頻度に使われる市販の薬を検証した意義は大きい」とCASE-Jの価値を強調した
Photo by Hiroyuki Oya

 武田の調査委員会から遅れること約半年、ようやく報告に至った京大も、試験結果が不適切なかたちで宣伝広告に使われた問題の真相を解明しなかった。

 巨大な高血圧症薬市場でブロプレスは国内だけで年1000億円規模を稼いできた。CASE‐Jはこの薬の効果を他社品と比較するもので、2001~05年に実施し、患者約4700人が参加した。

 その試験結果は武田にとって期待外れだったろう。二つの薬の効き目に差は出なかったのだ。

 ところが、武田が作った宣伝用パンフレットで紹介された試験データは、08年に医学誌で発表された論文のグラフと異なり、ブロプレスの優位性を印象付けるものになっていた。

グラフのずれは謎のまま

 広告に載ったグラフには問題点が二つある。脳卒中などの発生率を比べるグラフが、ブロプレスに有利になる方向に“ずれ”ている点と、論文では削除されたデータが残っている点だ。

 京大の調査委はグラフにずれがあると認定したが、「京大側は作成に関与していない」と判断。ただ「注意して確認し、今回の事態を防ぐことが望まれた」として、研究者2人を口頭で厳重注意した。

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