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China Report 中国は今

環境大国を世界にアピールする
上海の新エネルギー車政策の急ピッチ

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第46回】 2010年3月4日
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 「ウルトラコンデンサーを積んだバスですか、中国はやることがすごいですねえ」――。

 自動車関連の専門家も舌を巻く、上海市の新エネルギー車(*1)政策とインフラ整備のあれこれ。大国の仲間入りを意識し、「低炭素社会」への転換を目指す上海では「環境、やってます!」が目下の課題。その演出ぶりに注目した。

(*1)ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池式自動車、水素エンジン自動車などの新エネルギーを動力源とする自動車の中国における総称。

急ピッチで設置が進む
エコカー向け充電スタンド

 上海では09年11月、国内初の充電スタンド「漕渓電動自動車充電スタンド(上海市徐匯区)」がお目見え。敷地面積400平米、総投資額508万元(約6500万円)。路上に小型車向けを4台、敷地内に大型車向けを5台の、合計9台の充電設備を設置した。

充電スタンドの本格稼働はまだまだ先

 ハイブリッド、電気自動車ともに対応が可能で、当面はマイカーを除く、上海市政府所有の車両や公共バスなどを対象に充電を行う。利用者は即時充電(急速充電だが高額)、もしくは夜間の充電(半額)を、また「自動充電」か「走行距離に基づいての充電」を選択することができる。

 当時「国内発の電気自動車充電スタンド完成!」と地元のマスコミも鳴り物入りで取り上げたとは言え、稼働はだいぶ先のようだ。現場を訪れると「まだまだ調整中」と関係者。いつから稼働を開始するのか、彼らにもわからない。

 一方、中国では設置ペースを加速する。年内には上海、北京、天津、西安など27の省と市に充電スタンドを75ヵ所、充電器を6209ヵ所に設ける計画だ。ちなみに昨年12月には深センで充電スタンドが2ヵ所、充電器を134ヵ所に設置済み。09~15年の間に充電スタンド250ヵ所、充電器1万2500ヵ所を設置する計画だと言う。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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