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CEOが空席のツイッターは
これからどうなるのか?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第349回】 2015年6月17日
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CEO辞任で揺れるツイッター。写真は本社ビル Photo by Noriko Takiguchi

 ツイッターCEOディック・コステロの辞任に伴って、これからツイッターがどうなるのかという憶測が飛び交っている。

 コステロの辞任は、ツイッターの成長の鈍化が理由だ。ツイッターのユーザーは毎月3億人を超えるが、その数は2012年以来伸び悩んできた。方やフェイスブックのユーザーは14億人、同社のメッセンジャーも7億人のユーザーを抱える。今や競合のワッツアップは8億人、インスタグラムは3億人だ。ツイッターが先行してきたこの分野は、今や込み合った市場だ。

ツイッターの業績は
伸び悩んでいる

 また、マネタイズにおいても確実な成功を収めていない。広告では、この手のマイクロ・ブロギングに合った、ユーザーの行動を誘うダイレクト・レスポンス広告の成果が期待されていたものの、ツイッター側の動きが遅く大きな収入を得られないまま。広告主らは、ツイッターよりもフェイスブックやグーグルなど、ユーザーの目により確かに留まるプラットフォームを好んでいるという。

 ユーザーを増やし収入源を確実にせよというウォールストリートからの圧力も強く、またここ最近は、ツイッターのユーザーが体験するハラスメントも問題視されていた。悪意を持つ匿名のユーザーらが特定のユーザーに攻撃をかけ、それがなかなか収まらないという問題だ。Cクラスの重役の離職も続き、同社の株は4月末から31%も降下した。

 さて、コステロに代わって新CEOには誰が就くのか。この点では、関係者の意見がはっきり分かれていて興味深い。

 最も有望と名前が挙がっているのは、2人だ。1人はジャック・ドーシー。言わずと知れたツイッター共同創業者の1人で、現在は役員会の会長。同氏は、コステロ辞任後に暫定CEOになっている。もう1人は同社内部の人物で、収入担当重役のアダム・ベインだ。

 ベインは、ニュース・コーポレーションからツイッターに2010年に移籍し、プロモーション・ツイートなどを開発して、同社の収入源を増やした功績者だ。ニュース・コーポレーションでは、広告プラットフォームのマネタイズを担当したという経歴の持ち主。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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