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ツイッターの大型上場は、テクノロジー企業への
投資家の警戒を解くきっかけとなるか?

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第262回】 2013年9月18日
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 ツイッターが、近くIPO(新規株公開)をする計画だ。

 ツイートでそれを明らかにした同社は、現時点ではIPOに関わる細かな情報を開示しなくていい新規事業活性化法(JOBS Act)を利用し、その予定をツイートしただけ。次のツイートは、「さあ、いつもの仕事に戻ろう」というものだったので、詳細は不明だ。だが、時期的には来年初頭あたりが有力視されている。

 ツイッターのIPOは、テクノロジー企業の中でも大型IPOとなるはずである。登録ユーザー5億人、アクティブなユーザー2億人を抱え、今や誰でも知っている人気のあるサービス。個人だけでなく、企業やブランド、政府機関までツイートする時代だ。最近は広告も統合されて、収入の道も見えてきたところだ。

フェイスブックの失敗で
投資家はIPOを警戒している

 だが、ここ数年、人気が確定していたテクノロジー企業のIPOが不発に終わったり、株価が伸びないといったアクシデントが続き、ツイッターのIPOも警戒の目で見る向きが少なくない。

 直近の記憶にあるのは、もちろん昨年春のフェイスブックのIPOだ。景気低迷を抜け出す景気づけになるはずだったのが、IPO時の情報不備やテクノロジー面での故障でケチがつき、IPO時の公開価格に株価が回復するのに1年以上もかかった。

 そもそも、うわさは広まっているのに、実際のIPOが先延ばしにされ続けたためにどんどんハイプが高まり、駆け込み投資するベンチャーキャピタリストやプライベート市場で未公開株が大量にやりとりされて、同社の評価額は1000億ドルにも膨れ上がっていた。そのバブルが、文字通りIPOと同時に弾けたのだった。投資業界のインサイダーだけを儲けさせた同社に対する不信感が、何よりも傷になった。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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